内容説明
「あたし、アラバマから来たんだ。すごく遠くまで」自分を棄てた男を追って、ひとり旅する娘。白人か黒人か、自らの血に苦しむ孤児院育ちの男。狂信者として排斥された元牧師。相容れぬはずの三つの物語が、運命に導かれ、南部の田舎町で邂逅する。
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- 評価
本屋のカガヤの本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
yumiha
46
初フォークナー作品。自分を孕ませて逃げた男を追ってアラバマからミシシッピまで歩いてきたリーナ。20歳だというのに、男の身勝手を見抜けないんかい?とイラつく。そんなリーナを気遣うバンチを通してハイタワーなる信頼できそうもない牧師が登場。え!?リーナの話じゃないの?と思っていたら、後半はむごい生い立ちのジョー・クリスマスの話に移る。意識と無意識の中間のようなクリスマスの想念は、不安と危険なものを感じさせる。黒人差別が当たり前の日常が詳しく語られる南部の様子が、不快でもあり不穏、という上巻だった。2025/05/28
南雲吾朗
21
他の本に浮気をしていたら読み終わるまでに予想外に時間がかかってしまった。決して、内容がつまらないとか、読み難いとかではない。むしろ、すごく引き込まれる本である。ちゃんとした感想は下巻を読んでから…。2017/10/25
吟遊
19
なんというか、フォークナーってなかなか入りにくいなというイメージを『熊』でもったけれど、この作品はまたなお入りにくい…。あらすじも登場人物の関係もわかるのに、感情移入できないし(それは仕方ないが)、物語に突き放されている感じが強い。池澤夏樹さんはフォークナー大好きだよね。ぼくは池澤さんが好きだから、読みどころ?を心得たい。2017/09/13
蛇の婿
18
新潮文庫版の本を2冊ほど風呂場で水没させてしまい、買い直すのが嫌になって岩波文庫版で最初から再読w 冒頭登場のリーナはすごい大好きなんですけどクリスマスの若かりし頃のエピソードはなんだか単なる胸糞話で読み進めるのがつらいこと辛いこと…この巻の中盤から最後まで続くのだ…いや勿論人格形成であるとか人物理解に必要な話で登場時のクリスマスの印象がだいぶ変わったのは良かったのですけれど。この後の本筋の展開でああなるかこうなるかも気になるところ。下巻に突入!2019/09/22
kero385
17
上巻は、リーナ・グローブ、バイロン・バンチ、ゲイル・ハイタワーと主要人物が、それぞれの語りの連鎖で登場してくる。火事の描写が実に効果的で、なんだか暢気にはじまった話が、突然不穏な雰囲気に。その火事は、リーナとバイロンが出会うきっかけにもなっている。そして上巻の半分以上を占める、もう一人の主要人物ジョー・クリスマスの生い立ちへと続いてゆく。 主要人物たちの物語の連鎖という広角カメラからジョー・クリスマスへフォーカスされる語りの流れは、小説ならではの醍醐味を感じる。フォークナーの小説としては読みやすい。2024/11/08
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