出版社内容情報
雷雨中にたこを上げて電気と雷は同じものであることを発見したフランクリン(一七〇六‐九〇)は,科学者であると共に,出版業者,哲学者,経済学者,政治家であり,そして何よりもアメリカ資本主義の育ての親であった.本書はすぐれた人生教科書として多くの青年に影響を与えてきたが,アメリカ研究のための注目すべき書物でもある.
内容説明
科学者であるとともに出版業者、哲学者、経済学者、政治家、そして何よりもアメリカ資本主義の育ての親であったフランクリン(1706‐90)。その半生の記録がここに淡々とつづられている。
目次
少年時代
フィラデルフィアに入る
ロンドンの一年半
印刷屋を開業す
勤倹力行時代
十三徳樹立
成功の道を歩む
社会的活動
軍事に活躍す
州民を代表して再び英国へ
富に至る道
1 ~ 2件/全2件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
徒花
341
おもしろいかおもしろくないかでいうと、まあ別におもしろくはないけれど、アメリカを代表する偉人の割には飄々とした語り口で、終始ドヤ口調で自分の功績を語るのはいかにもアメリカンなのかな。とにかく人生で成功するためには真面目さと質素倹約が第一だと説いている。2016/04/08
molysk
67
私はいままでの生涯を初めからそのまま繰返すことに少しも異存はない。科学者、実業家、文筆家、そして政治家であった多才の人、フランクリンは自伝をこう書き始めた。兄弟とのいさかいで家を飛び出して、放浪の末に出版業者として頭角を現す。そして自らを高めようと、十三徳の樹立を誓う。すなわち、節制、沈黙、規律、決断、節約、勤勉、誠実、正義、中庸、清潔、平静、純潔、謙譲である。その後の社会的、軍事的活躍を記すも、自伝は独立宣言に至る前に幕を閉じる。清教徒的な価値観を源流とする、アメリカ資本主義の考えを知る一助となる一冊。2024/02/10
コウメ
60
途中で気づいた「十三徳樹立」がこの本のメインだと。最初にこの本は自慢話ですってフランクリン自信が書いてあったところが面白い読みやすさを感じた。父はとても立派な人であったが料理は苦手で不味い料理だと、母は素晴らしい人。兄に虐められたフランクリンは家出。家出先で「ソクラテス追想録」や「人間悟性論」や「思考の方法」を愛読それ以降議論にハマる。数多くの人と議論しある知事に才能を認められる。数年ぶりに自宅に帰ったあとは「本、議論、仕事」を中心に数年生活。21歳の時に印刷屋を開業!2020/03/28
ちびbookworm
37
★4.5~52020/04/01
aponchan
37
若手行政官への推薦図書となっていたことをきっかけに読了。古い翻訳本だけに少し読みにくかった。勤勉な労働と清貧な生活等による貯蓄と投資を勧める内容で、アメリカ資本主義の親と言われるのも納得がいく。色々な金言がまぶされていて、また機会を見つけて読んでみたいと思う。2019/12/05