出版社内容情報
ベネットは19世紀後半から今世紀前半に活躍したイギリスの作家で批評家を兼ねた.作者が42歳の円熟期に発表した本書は,すぐれた文学論であるばかりでなく,その題名の示すように,きわめてくだけた「文学談義」である.イギリス文学入門としてすぐれた書であることはもちろん,読書を愛する人びとにひろくすすめたい.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
qoop
5
古典を重視した文学作品の読み進め方を教え、文学の奥深さへと導く教養主義的な読書指南の書。読書における教養主義自体が訴求力を失った現在では大勢に向く内容ではないだろうが、その意義まで損なわれた訳ではないだろう。改めて古典と向き合う意味、権威に裏打ちされた文学の意味を考えてみたくなる。2022/09/11
きゅー
1
文学初心者にとっても、ベテランにとっても等しく得るものがあるだろうと思われる良書。白眉は、文学における文体(形式)と内容の問題について語った部分。モヤモヤしていた思考が、彼の言葉で雲散霧消。おすすめします。
真塚なつき(マンガ以外)
0
文学などをとてもよく読める気になる。2010/06/11
takeakisky
0
なんとなく買って、なんとなく読み始める。文学の味わい、いかにしてそれを形作るか、という題。訳題と譯者序に謀られる。確かに序盤は唆しで始まる。確かに唆される。フックは掛かった。そのうち読もうと積んであるラム。ベネットはラムから読めと。幻の子供。短いが、非常に心を震わされる。まぁそんなもんか、余裕じゃないかと思いはじめたその次からがいけない。厳しいレッスンが始まる。ここで、序に戻って原題を確認した。もう針はしっかり呑み込んでしまっているので釣り上げられるのを待つばかりだ。藝の道は厳しいのだ。本でも読もうかな。2024/09/16
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