感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
syaori
8
前巻で上流社会にデビューしたレベッカにある破局がおとずれます。その変わり、これまで世間にじっと耐えてきたアミーリャに浮かぶ瀬が出てきます。アミーリャはまた裕福な立場になって、これまで彼女を侮っていた周囲の人たちの態度は180度変わります。このように正反対の2人のヒロインを使って、それぞれ勢いのある時期、ない時期の彼女たちが出会う愚かしく愛すべき虚栄の市の人々を滑稽に愛をこめて描いていくことが作者の狙いなのでしょう。片方が沈むと片方が上がるので物語が深刻になりすぎず、楽しく読んでいけるのも魅力だと思います。2016/01/20