岩波文庫<br> エマ〈上〉

岩波文庫
エマ〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 397p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003222249
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

出版社内容情報

美しく若く聡明で,地域社会に女王のように君臨するエマ.友人の縁結びを,と張りきるが….のどかな村の日常のあれこれとともに,さまざまな出来事を乗り越え,微妙に変わってゆくエマの心理を克明に描きだす.

内容説明

土地の名家に生まれ、美しく聡明で裕福で…、あらゆる資質にめぐまれた21歳のエマ。ハイベリーに女王のように君臨する彼女が、自分を敬慕する若いハリエットの縁結びに乗り出した。のどかに流れる村の日常のあれやこれやとともに、あやまちや失敗を越えて微妙な変化を見せるエマの心理を余すところなく描きだす。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ピンガペンギン

26
1816年作。才気煥発で美人のエマはハートフィールドの良家の娘。お人好しの父と2人の生活で自分を持て余し気味。今のところ結婚する気はなし。(イギリスはこの頃既に晩婚社会だった)16歳年上のMr.ナイトリーとの丁々発止のやり取りが面白い。こんな生きの良い会話をしてみたい。21歳で思い込みが強いエマはある間違い(とは言い切れないかも。マーティン氏がどんな人か読者には明かされてない)を犯す。ひたすら会話で心理描写を読むので少し退屈してきたが、エマは好きなので下巻にたどり着けた。ノーブレスオブリージュの実践も→2024/11/12

まふ

22
ジェーン・オースティンらしさの横溢した世界、テーマ人物、出来事の世界である。プライドが高く美人のエマが自分の「思い込み」で慕ってくるハリエットに勝手に恋愛を押し付けたり振らさせたりする物語。賢いが階級意識の目立つ娘であるが、これが19世紀初頭の上流市民階級の姿なのであろう。2022/05/24

Bashlier

22
4/5 英国貴族社会ものがお好きな方にはぜひおすすめしたい。よくある旧家の婚姻ものだが、とんでもない波乱などは多作品と比較して少なく、その分細かい記述に力が入っており、時代背景描写を存分に堪能できる。著者の作品では高慢と偏見のほうがストーリーに動きがあってエキサイティングだが、この作品はじっくり何度も読み返して楽しめる。2017/10/23

きのこ

18
ガーディアン必読70上/1000 おもろい。実は「高慢と偏見」は挫折したのだけれど、これはおもろい。エマもよーしゃべるけど、黙らっしゃいミス・ベイツって感じ。明るくていい人なんだけどね。オースティンの人間描写・心情描写は頭痛がするほど微に入り細に入り。さー、若い男女がどうくっつくのか。急ぎ下巻へ。2018/11/13

壱萬参仟縁

17
1816年初出。「エマは同情心がとても強いので、貧しい人々の苦しみは彼女の与える金ばかりでなく、心遣いや、親切や、助言や、忍耐などにも癒された」(137頁)。金持ちかくあるべし、か。「彼らの悩みに同情して気さくに入っていき、善意と知性をもっていつも救いの手を差し伸べる」(同頁)。「思いやりからくる遠慮というもの」(348頁)。これはなかなかできたことではない。おれが、わたしが、という時代風潮であってはなおさらである。「結婚から生じるのは害悪しか考えられない」(350頁)。多くの夫婦は不満を覚えているかな。2013/09/23

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