岩波文庫
トム・ジョウンズ〈2〉 (改版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 320p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003221129
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

出版社内容情報

トムは捨て子だった.金持ちの家で快活な少年に育つが悪友のために勘当されて旅に出る.物語は無数の事件やエピソードがからんで発展し,トムの生活も波瀾万丈である.しかし彼は常に純情で小気味よい性格をもち続けて読者をひきつける.フィールディング(1707‐1754)の視野の広さ,精神の健康さが人間性の真実を写し出す.18世紀イギリスを代表する名篇.

内容説明

地主ウェスタンは、愛娘ソファイアの結婚の相手にオールワージ氏の甥ブライフィルを選んだ。だが、当のソファイアが密かに想いを寄せているのはトム・ジョウンズだった。ブライフィルの讒言で、我らの主人公はとうとう世の荒波のただ中に裸同然で放り出される。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケイ

111
恋をしたトム。捨て子だという身分が相思相愛の二人を引き離す。しかし、大人しいお嬢様の彼女が、嫌いな人と結婚しないために自分なりに戦うのがこの作品の面白さ。泣く泣く親のすすめに従って結婚するようなヤワな女ではない。従って、結婚させようとする側も、悪者というより滑稽に描かれるために、随所で笑いを誘う。トムは、見栄えのいい青年であり、裏がなく義侠心に燃えるところが悪い女をも惹きつける。彼は聖人君子ではないので、この手の誘惑に弱いから…、次の巻でどうなるのかとても心配だ。本命を怒らせませんように。2016/02/04

NAO

49
恋仲となったトムとソフィア。だが、ソフィアの態度を勘違いした父と叔母によって、ソフィアはブライフィルと結婚させられそうになり、本命のトムは勘当されて一文無しに。貧乏な若者が軍隊に入るしかなかったのは他の多くの作品でも記されていることだが、この軍隊生活がまた、誘惑、詐欺、賭博が横行し、なかなか大変なものだったようだ。ソフィアは、当時としてはなかなか行動力のある女性として描かれている。三巻以降は、トムと彼女の追い駆けっこが始まるのだろうか。2016/04/14

Ryuko

26
ソフィアと恋仲になるトム。しかしブライフィルの奸計に陥り、無一文で故郷を離れることとなる。しかし、ソフィアもおとなしく引き下がりはしない。「あんないやな男の妻になるくらいなら、いっそ短剣をこの胸に突き刺したがよい。」とブライフィルがかわいそうになるほどの嫌いよう。トムとソフィアそれぞれの冒険が始まるのかな。次巻へ。2017/08/15

ソングライン

22
心優しい地主の娘ソフィアと心通じ合ったジョウンズですが、ソフィアとブライフィルの結婚話が持ち上がり、ジョウンズが邪魔になったブライフィルは叔父オールワージ氏に、ジョウンズに対する悪意ある虚言を吹き込み、彼を追放させます。家を出たジョウンズは彼の赤ん坊の時のことを知る医師パートリッジとともに戦場へ向かう旅を続けます。前半は恋の悩み、後半は悪徳な少尉との対決など、何かドン・キホーテの世界のようです。2020/12/11

あっきー

18
⭐3 1巻目の終盤ぐらいからだんだん面白くなってきた、先日読んだ遍歴の騎士物語のアイヴァンホーに雰囲気が似ているような気がしたし、従者ではないが道連れができたのはドンキホーテっぽいかな、昔の小説らしく悠長な長い話でやっとこ半分読み終わった2023/07/17

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