出版社内容情報
体躯堂々たるトロイアー戦争の英雄アイアースは、アキレウスの遺品をめぐる審判にてオデュッセウスに敗れ、逆上して僚友の殺害を企てる。だが女神アテーナーの差し金で、大将たちと見誤って家畜を皆殺しにしてしまい、恥辱のあまり自死を選ぶ――。アテーナイの民衆に愛された廉潔の武人の最期を描き、満腔の哀惜を注ぐ一篇。
【目次】
凡 例
アイアース
ヒュポテシス(古伝梗概)
訳者解説
内容説明
体躯堂々たるトロイアー戦争の英雄アイアースは、アキレウスの遺品をめぐる審判にてオデュッセウスに敗れ、逆上して僚友の殺害を企てる。だが女神アテーナーの差し金で、大将たちと見誤って家畜を皆殺しにしてしまい、恥辱のあまり自死を選ぶ―。アテーナイの民衆に愛された廉潔の武人の最期を描き、満腔の哀惜を注ぐ一篇。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
新田新一
55
トロイア戦争の英雄アイアースは、戦利品をめぐる審判に敗れて、狂乱状態になります。僚友のオデュッセウスを殺害しようとするのですが、女神アテーナーの企みにより、誤って家畜を殺し、恥ずかしさのあまり自ら命を絶ちます。アイアースの行動は馬鹿げていると思うのですが、本人はいたって真剣なのです。アイアースのような行動は取らないとどんな人でも思うかもしれません。でも、一つの思い込みに囚われたら人間は、破滅に突き進むこともあり得ることを描き出しています。シェークスピアの『オセロ』はこの作品の影響を受けていると思いました。2026/08/11
藤月はな(灯れ松明の火)
49
オデュッセウス贔屓のアテーナによって高潔な武人から一気に笑い者に変えられてしまったアイアースとその家族の悲劇。そもそも「誰が英雄の遺品を受け取るのにふさわしいか」という一種の評価付けが原因でアイアースは嫉妬を持ってしまった。それさえなければ、彼は高潔な武人でもあり、良き夫・父としていられただろうな・・・。その後の埋葬を巡る喧嘩は敵軍だったヘクトールの遺体の引き渡しを思い出す。だが、オデュッセウス、原因の一つであるお前が言う事やないやろ。それにしても冒頭でアイアースの狂乱が終わっていると宣言され、吃驚。2026/07/26
くくの
12
アイアースが狂い、その恥辱から自殺。その骸の埋葬の争いまで。先に解説を読んで、背景情報を入れてから読んだ方が、それぞれの行動の理由が分かる。けど、アイアースが人と間違えて家畜を殺すのが分からな過ぎるのと、それが自殺するほどの恥辱と思うのとか分からなかった。でも、狂ったアイアースをアテナが呼び、オデュッセウスが慌てて止めてるとこは人間味があり、埋葬を巡る問題でのレスバが嫌味が効いていて面白かった。2026/07/21
kim kang yin (김 강인)
3
なんとも言い難い。こういうものが、ギリシア悲劇ってやつなのか…と思うのみ。アテーナーの、悪意満々の陥れ方、酷すぎて、逆になんら同情心とか湧かない。2026/07/22
zunzun
2
盛り上がりどころがなくどこをどう読んだらいいのかわからない戯曲であった。『メディア』のほうが圧倒的に面白かった。2026/05/20




