出版社内容情報
本書は漢魏以来梁までの情詩の集大成．六朝時代の斉・梁の作品を中心とした，「詩経」以後に現われた中国恋愛文学の第2次の結集である．さまざまな男女の情愛から男色の風俗まで，南朝人特有の繊細な神経で微妙に描き出されている．文学として諸情の一種の活画であり，事実としては優にひとつの社会史，服飾史，化粧史となっている．
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬参仟縁
17
題解→原文→書き下し文→脚注→義解 （→附記）という構成。 時間がないので、題解と義解から読み、 興味があれば全部読む方法がよいか。 人生朝露に譬ふ（１１３頁～）。 無常。人生は朝露の如し。 徒然草や方丈記に通じるものがあるか。 2014/07/03
Speakten
3
劣情と言われればそれまでだが、語句は難解でも、女性描写への期待と興味でめげずに読み継いでいくことができる。考えてみると閨怨詩はアニメの女性キャラと同じような感じがする。男性が女性の気持ちや態度を想像してそこに感情移入する構造や、結局ワンパターンに陥るところも含めて。でも中にははっとさせられる詩も含まれていて、文選にも採られている謝恵連「擣衣」は情景と女性の動きを的確に切り取った一篇の映画的モンタージュのような趣がある。それにしても文選詩篇と玉台新詠に共通する作品を簡潔にまとめたリストがほしい。2020/10/29
崩紫サロメ
2
六朝時代の恋の歌を集めたもの。といっても、男性が女性に成り代わって詠んだ閨怨詩が多いです。これをリアリティの無いものと感じる人もいますが、私はそこに凝縮された美を感じ、昔から愛読しています。
テッテレこだち
1
対句などの訳で、たまに文章が前後入れ代わるのがすこしわかりにくい。手頃。2012/02/04
adhvanya
1
漢詩にはめずらしく男色（陰間、繁華子）の詩も出てくる。恋の詩が多い。唐詩選と並び中学時代の愛読書。2010/06/01
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- 和書
- 実力判定古文書解読力
