出版社内容情報
苦労の末、中学に上がった次郎。入学していきなり上級生に難癖をつけられたかれは、ナイフを握って立ち向かうが、そこを終生の師となる朝倉先生に見つかり、「慈悲」について教えられる……。愛に飢えた少年次郎は、愛されるより、自ら進んで愛することの大きさに気づき、しだいに理性的、意志的な少年として成長していく。(全五冊)
内容説明
中学に上がった次郎は上級生に難癖をつけられ、ナイフを握って立ち向かうが、その場を朝倉先生に見つかり、「慈悲」について教えられる…。愛に飢えた少年次郎は、愛されるより、自ら進んで愛することの大きさに気づき、しだいに理性的になっていく。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひでお
7
主人公が少年から思春期にさしかかるころのお話し。振り返って自分が同じ年ごろのことを考えると、こんなにいろいろ物事を考えて人間的に成長したりはしなかったなあと、思ってしまいますが、それでもこの年頃の経験はその後の生き方のつながるというのは共感するところです。2021/02/23
しん君
6
継母を迎え、継母家との付き合いにより新しい世界を知る次郎。叔父による“松の木”のくだりや、小学校恩師の教えにより14歳少年の成長は加速。中学入学早々、上級生との悶着を諭す朝倉先生。「正しい人間の強さ」の教えを受け、家族も舌を巻くほど理性的な人間に成長。思春期に良い大人と出会い、正しい教えを受けることは本当に大事だと理解。慈悲や葉隠など深い話が飛び出した本巻、弟同様兄の成長も嬉しい。「人間に好き嫌いがあっては偉くなれない」が突き刺さる。2024/09/27
しゅんどーん
3
自分を不幸に感じさせる原因が、実は祖母の存在一人だけでしかないことに気付いた次郎は、愛されたいと人に媚びるのをやめ、人を愛していこうと決意する。ラストのお浜との会話が感動的だった。自伝的小説らしい説得力と心地よい余韻。2023/09/24
taiyou gyousi
3
次郎の中学時代の話。 幼少期の経験から愛されることを望んでいた自分を、 中学でのさまざまな経験を通し見つめ直していく次郎。 精神的な成長を感じる。 さて、これからどんな琴が待っているのか。第3部に期待。2020/11/02
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