岩波文庫
梵雲庵雑話

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  • サイズ 文庫判/ページ数 468p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003115916
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

出版社内容情報

西鶴再評価の契機をつくったことで知られる明治の文人淡島寒月(1859-1926,号=梵雲庵)の文集.幕末維新期の世相・風物についての懐古談や玩具の収集のことなど興味深い話題を満載.増補版.(解説=延広真治)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

HANA

27
江戸から明治の東京の風景、玩具、旅。様々なものについて語り書いているが、著者の人柄のせいだろうか、読んでいると春風に包まれたようななんともいい気分になってくる。過去の思い出という以外にまとまった内容があるように思えないが、本から目を離せないのは読みながら浮かび上がってくる江戸や明治の情景、それらを読んでいるだけでもなんとも長閑な気分になり、読み終えるのが勿体無いと思えてくるせいか。解説等から推測するに趣味に生きた人のように思えるが、そのような生き方が出来ない身としてはひたすらその境地に憧れるのみである。2013/01/24

壱萬弐仟縁

10
奥付に猫の墨絵があるのは本著が初か? 著者は、福沢諭吉の『西洋旅案内』『学問のすゝめ』『かたわ娘』によって西洋文明を示されたので、文明を福沢先生から学んだことがわかる(39頁)。『かたわ娘』は、日本の旧習慣を嘲ったものらしい(164頁)。「自然は人間を征服するけれども、人間は一向減らない」(62頁)。明治時代はどうか知れないが、平成日本は人口減少社会。花見も西日本から来た(75頁)。桜前線同様。「皆おもちや子供のもてるものゝみをそれと思へる人もあるらむ」(79頁)。おもちゃ屋はトイザらスに取って代わった。2013/09/22

iwasabi47

3
山口昌男『敗者の精神史』から。俳諧や漢詩が苦手なので勿体無いなと思いながら読んだ。「私は江戸の追憶者と見られているが、私は江戸の改革を経て来た時代に生きて来た者である。新しくなって行きつつあった日本文明の中で生きて来た者であって、西欧の文明に対して、打ち克ち難い憧憬をもっていた者である。私は漢文より先に横文字を習った。(略)アメリカに帰化したいと願っていたことがある。アメリカに行くと、日本のことを皆から聞かれるだろうと思ったものだ。そこで、実は日本のことを研究しだしたのである。私の日本文学の研究の動機の→2021/03/26

N-Megu

2
近代国文学概論の類に「尾崎紅葉に西鶴を紹介した」と名前が出たり、『猫』の寒月君と同名だったりして存在感があるものの何者なのかよくわからなかった淡島寒月の雑文集だが、読んでも「何者なのか」は正直わからない。ただその人となりの一端は伝わってくるし、むしろそちらが主眼なのではないかと思われる。幸田露伴の序文もとにかく格好いい。広範な趣味の人ではあるが、本書の話題は江戸寄りに集めたとのことで、回想や玩具の話題が多く、幕末明治期の江戸人脈でも、例えば鶯亭金升などとは異なった交友関係や奇人の方向性があって面白かった。2013/01/13

ArenasR

0
まずは一般的な「幕末維新期の世相・風物についての懐古談」としても大変おもしろく読める。また個人的興味として、下岡蓮杖翁の若い頃等の多くのエピソードなの出会えたのもうれしい。また「「何でもないところや何でもない人から、何かおもしろいものを抽出す(略)実に驚くべき」能力を有していた」ということが実感され、実に羨ましい気持ちでいっぱいになる。新年早々よい本に出会えました。もひとつ個人的興味でいうと、「玩具国十則」なんていうと武井武雄を連想しますね。このあたり繋がりはあるのかしら...気になる。2014/01/06

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