出版社内容情報
宮沢賢治の童話はその詩とともにきわめて特異なものである.「あなたのすきとおったほんとうのたべもの」になることを念じて書かれた心象的なこの童話の一つ一つは,故郷の土と,世界に対する絶えざる新鮮な驚きのなかから生まれたものである.どの一篇もそれぞれに不思議な魅力をたたえた傑作ぞろい.
内容説明
宮沢賢治(1896‐1933)の童話はその詩とともにきわめて特異なものである。「あなたのすきとおったほんとうのたべもの」になることを念じて書かれた心象的なこの童話の一つ一つは、故郷の土と、世界に対する絶えざる新鮮な驚きのなかから生まれたものである。どの1篇もそれぞれに不思議な魅力をたたえた傑作ぞろい。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
87
心にスッと入ってくる童話の数々に魅せられました。ひとつとして輝きのない物語はありません。それぞれが不思議な魅力で引き込む力があると思います。2018/01/05
優希
48
童話のひとつひとつが心象のスケッチのように感じます。自然に対しての新鮮な驚きが詰まっていると言ってもいいでしょう。銀河ステーションへの憧れは昔も今も変わりません。2023/03/25
優希
40
賢治の心のスケッチが童話になったように思いました。心にスッと入ってくる世界。ひとつとして輝きのない作品はありません。不思議な魅力の詰まった童話集でした。2023/11/17
山猫
20
カムパネルラたちはどうなったのかわからない。他の話も最後にはみんな死んでしまう話ばかり。賢治はなぜこんなに悲しい話ばかり書くんだろうか?死なない話はなぜ書いたのかわからない話が多い。あの「雨にも負けず」も「誰かの役に立つ人」ではなく、「役立たず」になりたいなんて変。この人の考えてることは本当にわからないことばかりだ。1971/06/30
佐島楓
19
「雁の童子」にしても、「ビジテリアン大祭」にしても、信念に基づいて生きていた賢治の主張や自問自答が読み取れる。岩波文庫版では「風の又三郎」編よりもより毒のある大人向けの作品が収録されていると思った。表題作は鳥をチョコレートみたいに割いて食べる描写が幼い頃大好きだった。2012/04/12