出版社内容情報
子規が,死の前年の明治三四年九月から死の直前まで,折々に書きとめた日録.日々三度の食事の献立から病苦と死の恐怖への煩悶に至るまで,病床生活を,俳句,水彩画等を交えて赤裸々に語った稀有な生活記録.読みすすむにつれ,命旦夕に迫る子規の心境が何の誇張も虚飾もなくうかがわれて,深い感動に誘われる. (解説 阿部 昭)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
syaori
58
子規最晩年の日録。病により寝たきりで食事が「唯一の楽(たのしみ)」というその日々は、食事と服薬、繃帯交換で過ぎてゆくよう。まず、あきれるほどの食事量や、病状だけでなく看護する家人に対する癇癪、不満を露わに綴るのに驚きも感心もするのですが、それが胸を打つのは、この食べ屎をしという日常が、絶えず膿が出て痛む歯茎や繃帯交換の激痛による叫喚などの中で繰り返されていることが見えてくるから。子規はこの記録のなかで、人が生きるということの滑稽さや哀しさを余す所なく見せてくれているようで、最後は厳粛な気持になりました。2019/03/08
meg
34
正岡子規が何を食べたか、思ったか、俳句や絵を通して垣間見る。透明な世界観。2025/08/22
金吾
29
子規の強靭な精神力を感じます。死病の病状が進んでいる状態でありながら、透徹した観察眼と赤裸々な本心を書くというのはすさまじいと感じました。かなり旺盛な食欲が衰える様は考えさせられました。2020/09/01
そうたそ
29
★★★☆☆ 正岡子規の最晩年の随筆でありながら、どんだけ食うねんというほど食べている。当時どんなものが食べられていたかという資料的な面白みもあるし、子規の才能溢れる文章を堪能できる。子規が病を患っていたことを思うと、辛苦に満ちた日々であったろうが、それを感じさせないような飄々とした印象が文章から感じられる。2020/02/20
TSUBASA
29
脊椎カリエスを煩い、寝返りさえも激痛を発する生き地獄のような正岡子規の生活を綴った日記およびメモ書き。子規はもはや病牀六尺というくらいほんの狭い世界でしか生きられない。その苦しみが読んでいてただただ辛い。それでも「便通 朝飯 粥三椀、佃煮、奈良漬 午飯 冷飯三椀、鰹のさしみ、味噌汁、佃煮、奈良漬、梨一つ、葡萄一房 (中略)便通及繃帯取替 晩飯 粥三椀、泥鰌鍋、キャベツ、ポテトー、奈良漬、梅干、梨一つ」というように驚くほど食べる、出す、書く。これが私が生きた証なのだと言わんばかりに。2016/07/02
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