出版社内容情報
芭蕉の門人は俳人として名のある者に限ってもその数およそ二百人という.本書はそのうちから其角・去来・凡兆など三十二人,一六六四句を選んで句解と鑑賞,語釈や季題の解説等を加えたもの.俳諧文芸というものの面白さ楽しさを懇切に説いた「蕉門名句鑑賞辞典」ともいうべき俳句愛好家必備の一書である.
内容説明
芭蕉の門人は俳人として名のある者に限ってもその数およそ200人という。本書はそのうちから32人、1664句を選んで懇切な句解と鑑賞、語釈や季題の解説等を加えたもの。「蕉門名句鑑賞辞典」ともいうべき俳句愛好家必備の一書である。上巻には其角・嵐雪をはじめ杉風・支考・野坡など14人を収録。
目次
江戸(其角;嵐雪 ほか)
伊賀(土芳)
尾張(荷兮;杜国 ほか)
美濃(支考;惟然 ほか)
大坂(野坡)
感想・レビュー
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壱萬参仟縁
12
1664句(3頁)。句の次に◇で解説や語注。其角(きかく1661―1707)の句より。18「月を語レ 越路の小者 木曾の下女」(24頁)。江戸の名月に対してふるさとの月の美や月見風俗を語ってくれ、との句。下女は雑事に使われる人。38「子をもたば いくつになるべき としのくれ」(33頁)。少子化時代に必要な歌。226「神無月 ふくら雀ぞ 先(まず)寒き」(129頁)。今の時季。上諏訪の曾良(1649-1710)。荷兮(かけい1648―1716)は、16関連の「木曾のとち浮世の人のみやげ哉」の吟(303頁)。2013/10/16