出版社内容情報
この作品は延享年中人形浄瑠璃劇最盛期の傑作で義経伝説中の堀川夜討・大物浦・吉野落などを骨子とし,義経と静御前との恋愛に佐藤忠信の忠節を絡ませ,平家の落人知盛・維盛・教経などを捉えて後日譚の形式に活写したもの.平家方を中心とする3種の挿話をそれぞれ脚色性を保たしめつつ有機的に統一し得たところに,この作品の名作たるゆえんがある.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヨーイチ
2
色々見たが、先代松緑の「いがみの権太」かなあ。吉右衛門の知盛。勘三郎の忠信。みんな結構でしたね。狐忠信は前半の静御前が軽いと興ざめですなあ。
小心
1
新型コロナのため外出自粛の期間が延長され続けそうな昨今。読書の時間が増えたので三大歌舞伎の原作を読んでみることにした。先日読了した「菅原伝授手習鑑」も面白かったけれど、この「義経千本桜」は私の好きな軍記物の「平家物語」や「義経記」がベースになっているのでより楽しめた。「そんなまさか」と思いつつ、いやひょっとしたらそういうこともあるかも、なんてちょっと思わせる設定がいいね。伏線の回収も鮮やか。ケレン味溢れる、極上の娯楽作品でありました。2020/04/23
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- 和書
- 団塊世代の半生と反省