出版社内容情報
「保元物語」と姉妹篇をなし,編次・体裁・構成・措辞など,両者ほとんど趣は同じである.藤原信頼,源義朝の挙兵・待賢門・六波羅の合戦を経て義朝の子がことごとく処刑されるまでの約3カ月を中心とする悲劇的運命の物語である.保元物語と同じく叙述の随所に内外典の訓言を挙げて君臣父子の道を明らかにし,異国の例を引いて治乱興亡の理を示している.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
251
『平治物語』は作者、成立年ともに不詳のようだが、13世紀の半ば頃までには成立したらしい。明らかに『保元物語』と対をなすのだが、はじめのあたりでは、同一の作者によるものかと思いつつ読み進めたのだが、どうやら文体と視点の置き方からは、同一の作者ではなさそうだ。ただ、世界観と史観はかなり共通するものがあるように思われる。『保元物語』の特質の一つとして、戦の場面の描写の細密さと迫真性が挙げられる。あたかも「見てきたように」描かれるのである。作者は公達や武将たちの個々の名前を上げて、それぞれの闘いをつぶさに語る。⇒2025/12/29
金吾
8
平治の乱の経緯及びその後が韻律をふんだテンポのいい文章で書かれています。信頼のあまりの評価に笑ってしまいました。2020/05/05
小心
4
軍記物メドレー第二弾。ところどころ予兆や霊夢などの不思議な話を織り込むところが上手いですね。アワビを貰う夢見たらバクバク食べちゃおう。2016/07/13
garyou
4
「保元物語」と作者が同じとするならば、段々書き慣れて来て筆が走つてきたといふ感じで、次第に美文調が増えてくるのがおもしろい。「臥待の月もさし出でず北山下の音冴えて」とかね。最後は駆け足。2014/10/29
ダージリン
3
保元物語に引き続いて。軍記物が人気がある理由が分かる。頼朝は平家に命を助けてもらい、坊主になって一族の供養をするようなことを言っていたのを見ると嘘付きで恩知らずと思ってしまう。清盛が殆ど登場してこないのは意外だった。2015/10/09




