岩波文庫<br> 詞華和歌集

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岩波文庫
詞華和歌集

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  • サイズ 文庫判/ページ数 119p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003003114
  • NDC分類 911.135
  • Cコード C0192

出版社内容情報

第6番目の勅撰集.崇徳上皇の院宣により藤原顕輔撰.1150‐52年頃成立.主な歌人は,曾禰好忠,和泉式部,大江匡房,源俊頼,花山院,道命,赤染衛門など.清新な歌風の作品がある一方でざれ歌ざまの作も多く,批判をあびた.「金葉集」から「千載集」への橋渡しの役をはたす.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

361
第6番目の勅撰和歌集。崇徳院が下命し清原顕輔が編纂。仁平元(1151)年完成し奏覧。歌は総数でわずか411首とコンパクト。採録歌人では曾禰好忠(17首)と和泉式部(16首)が際立つ。すなわち70~80年ほど前の王朝盛期の歌に理想と憧れとを持っていたことがうかがえる。和泉式部はさすがにいずれの歌も恋を内包し艶やかだ。一方、当代歌人たちの歌も一人一首だが積極的に採用されている(ただし、崇徳院18首と顕輔14首は例外)。崇徳院の『百人一首』採用歌「瀬を早み岩にせかるる…」は強い個性を放ち、王朝歌とは一線を画す。2020/06/11

LUNE MER

12
六番目の勅撰和歌集。金葉も大概コンパクトな和歌集だったが、本和歌集はさらにコンパクトで五百首に満たない短さ。なんでも、金葉が当時の歌人に重きを置いていたことに対する歌壇の批判が多く、また古今〜後拾遺のような歌人に再シフトということらしい。この頃は政もバタバタで勅撰和歌集の成立過程も複雑になってる感じが感じられる、ような気もしてくる。2020/05/18

双海(ふたみ)

10
八代集中第六番目の勅撰和歌集。全十巻であるが、これは従来の勅撰和歌集が二十巻であったことを考えれば、慣例を破ったことになる。また、羈旅・哀傷・神祇歌を省き、恋歌を二巻に縮めた点も従来の勅撰和歌集とは異なる。2014/04/04

miyuki

1
3月10日中に。四百首という規模の撰歌集はとても読みやすい。別の本で一読していて今回は二度目の通読であるが、言葉の修辞上での技巧に凝った歌々は、古今集から時代を経てかなり洗練されてポエムとして非常におもしろく愉しいものであるが、趣向に走りすぎているという評価らしい。しかし必ずしもこころが伴っていないわけでもなく、詞と心の近さという面であればやはり千載集の前の勅撰集として似た傾向の歌も案外とられている気がする。好忠や俊頼、和泉式部の歌が多いのもそれと関連するのではなかろうか。しかし詞重視の歌集であろう。2015/03/10

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