出版社内容情報
恋すてふ我が名はまだき立(たち)にけり人知れずこそ思(おもひ)そめしか--藤原道長による摂関体制最盛期を目前とした寛弘2
内容説明
恋すてふ我が名はまだき立にけり人知れずこそ思そめしか―藤原道長による摂関体制最盛期を目前とした寛弘2、3年(1005、06)頃の成立。花山院の自撰とされ、『古今集』『後撰集』に次ぐ三番目の勅撰集で、「三代集」の達成を示す。歌合歌や屏風歌など、晴の歌が多く、歌語の拡充・洗練が進み、優美平淡な詠風が定着している。
目次
春
夏
秋
冬
賀
別
物名
雑上
雑下
神楽歌〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
双海(ふたみ)
10
藤原道長による摂関体制最盛期を目前とした寛弘2,3年頃の成立。花山院の自撰とされ、『古今集』『後撰集』に次ぐ三番目の勅撰集で、「三代集」の達成を示す。歌合歌や屏風歌など、晴の歌が多く、歌語の拡充・洗練が進み、優美平淡な詠風が定着している。2024/03/07
tyfk
4
この本をもとに、国際日本文化研究センターの和歌データベースを照合したら、平仮名の表記はともかく、ありえない漢字が少なからずあり、下手なAIでも使ったのだろうか。この本は「哉」「覧」「南」とかが多いのはどうなんだろう。2024/12/19
山崎 邦規
0
勅撰和歌集の一つ。やはり風景の和歌ばかりを見出して読んでいた。これは経験から来ることだろうとは察しがつく。恋の遍歴はあまりなく、天皇の行事には疎く、別れの哀切を経て来ず、こうした空白が恋歌や賀歌や哀傷歌への共感を少なくしているようだ。しかしながら一方で、外を出歩くのが好きな私は、風景を多く実見して感心していた経験に限っては豊富なのかもしれない。従って、短歌の内容で風景だけしか思い致すことがなく、極めて限られた射程範囲であると言ってよいだろう。ラブソングの名手とか言われる人がいるなら、私は風景が専門である。2024/10/02
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