出版社内容情報
『万葉集』二十巻は世界に誇るわが国最古の一大歌集であり，日本人の魂の故郷というべき古典である．収録歌はおよそ四五○○首を数え，作者は無名の人民から大詩人・貴族・天皇に及ぶ．万葉学に巨歩をしるす歌人・国文学者，佐佐木信綱が厳密な学問的な手続きによってこの難解な原典をだれにでも親しめる読みやすい表記に改めた．
内容説明
本書は『万葉集』研究に巨歩をしるす歌人・国文学者、佐佐木信綱（１８７２‐１９６３）が厳密な学問的手続きによって難解きわまりない原典を漢字仮名まじり、振仮名つきの表記に改めたもの。これによって『万葉集』はだれにでも親しめるものとなった。下巻には巻１１～２０を収録。東歌が巻１４に、防人歌が巻２０に集められている。
目次
巻十一
巻十二
巻十三
巻十四
巻十五
巻十六
巻十七
巻十八
巻十九
巻二十
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
双海（ふたみ）
11
『万葉集』研究に巨歩をしるす歌人・国文学者、佐佐木信綱(1872‐1963)が厳密な学問的手続きによって難解きわまりない原典を漢字仮名まじり、振仮名つきの表記に改めたもの。（カバーより）2014/03/26
HANA
4
最後の方が奈良時代まで掛かっているのに驚いた。イメージ的に飛鳥、白鳳時代の歌が中心と思っていたので。ただやはり有名な歌は前半に載っている事が多い。個人的に好きな歌も前半に集中しているし。2010/04/16
miyuki
2
上巻は角川文庫版で読んで、下巻だけこの岩波文庫版で。注釈は一切ないが、角川版上巻の注釈の知識がある程度頭に入っていたのと漢字仮名混じり文に書きかえられているので、そこまで難しくはなかった。今となっては解釈諸々古い校訂本であり、万葉集そのものを吟味する上では向かないが、佐佐木信綱という一流国学歌人の校訂であること、戦前に散っていった学徒たちが持って行った万葉集はこの岩波文庫版であったことなどを考えると、万葉集として以上の価値がある可能性も否めない。近代日本の大いなる遺産として通読することもできるはずだ。
のほほんなかえるさん
1
ついに読了。感慨深い。日本人の素直で素朴な歌の数々が蘇ってくる。2011/04/15
