出版社内容情報
「動物たちは、その動物本来の行動をとれる幸福な状態でなければならない」──欧米で畜産動物にも取り入れられているアニマルウェルフェアの考え方と取組みを紹介するとともに、日本の畜産の現状を報告し、対応が急務であることを説く。
内容説明
「動物たちは生まれてから死ぬまで、その動物本来の行動をとることができ、幸福(well‐being)な状態でなければならない」―欧米ではこのアニマルウェルフェアに配慮した畜産動物の飼育が広がっている。それに引きかえ、あまりにも遅れている日本。食の安全のためにも、世界から注目される2020年東京オリンピックの食材調達のためにも、対応は急務だ。消費者も「エシカル消費」で支えよう。
目次
第1章 鶏―採卵鶏とブロイラーの受難
第2章 豚―効率的生産の背後にあるもの
第3章 牛―自然から大きくかけ離れた状態に置かれて
第4章 輸送と屠畜におけるアニマルウェルフェア対応
第5章 世界のアニマルウェルフェアの取り組み
第6章 日本の畜産動物が本来の動物らしい生き方をするために
著者等紹介
枝廣淳子[エダヒロジュンコ]
1962年京都生まれ。東京大学大学院教育心理学専攻修士課程修了。環境ジャーナリスト、翻訳家。幸せ経済社会研究所所長。東京都市大学環境学部教授を経て、大学院大学至善館教授。東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会街づくり・持続可能性委員会委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
tokkun1002
15
☝️企業の社会的責任として読む。アニマルウェルフェア/動物たちは生まれてから死ぬまで、その動物本来の行動をとることができ、幸福な状態でなければならない…先進国では畜産において取り入れられつつある考えだが、我が国ではほぼできていない。常に後から後から他国の様子を見て動くのが伝統だけれど、これもまた然り。2019/02/26
友蔵
14
命を頂くという事を、もう一度真剣に考えないといけないのだな。脳無しチキンの発想にはゾッとした。2022/03/15
マイケル
8
本書を読むと、日本の畜産がいかにひどい状況かが分かります。生産性だけが重視された工場と同じで、動物の生き物としての生活環境は完全に犠牲にされています。日本ではこれまでほとんど問題視されてきませんでしたが、「アニマルウェルフェア(AW:動物福祉)」の問題について簡潔にまとめた本書は入門書として貴重だと思います。「疑似肉」導入も結構ですが、先ずは現状を改善すべきだと思います。全ての人が、ベジタリアンやヴィーガンになるとは思えませんので。2019/05/09
ジュリ
6
牛・豚・鶏たちは、身動きできないような狭い場所で飼育されている。豚は麻酔なしで歯を削られたり、しっぽを切られたりしている。そういった事実を消費者に知ってもらい、動物の福祉を考えた飼育方法をしている農家が増えてほしい。2025/11/12
motoryou
5
お恥ずかしながら、アニマルウェルフェアという考え方に始めて触れました。「動物愛護」とはちがう。 知らない、ということは考える選択肢を持たないということなんだなあ、選べないということなんだなあ、と強くて感じます。こういう現実もある、考え方もある、と知るだけで、スーパーやコンビニにある卵や肉がまた違って見てえくるから不思議です。人間にとってのそれも経済的な生産性、効率性を基準にすると自然からどんどん遠ざかりますね。そもそも「自然」は持続してきた仕組みそのものだからもっとも生産的、効率的なんだろうな。そもそも。2019/11/09
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