内容説明
私たちは、この社会に生きる市民であると同時に、消費者でもある。朝起きてから夜眠るまで、いや、眠ってからも、私たちの日常生活の一コマ一コマは、消費者としての行動で成り立っている。そして、多くの社会問題は、私たちの消費のありかたと密接に関係している。たとえば、人類的な課題である地球温暖化は、私たちのエネルギー消費のありかたと切り離すことはできない。深刻化する多くの環境問題や、「おれおれ詐欺」などの社会問題の根底には、私たちの消費行動、すなわち「お買いもの」が深くかかわっている。その解決のキーワードは「消費者市民社会」。
目次
第1章 鈴木さんファミリーの一日
第2章 鈴木さんファミリーが教えてくれた生活のヒント
第3章 消費者市民社会ってなに?
第4章 消費者教育推進法とは
第5章 気をつけてほしいこと
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬参仟縁
38
SF商法、催眠商法という悪質商法(21頁)。来年、SNS利用者数は7千万人。この数は自動車免許保持者と類似規模(30頁)。商店街衰退による買いもの弱者の発生。経産省によると、買いものに不便を感じている60歳以上の人は推計600万人(46頁)。消費者市民社会とは、消費者一人一人の日々の消費活動が世の中全体に影響を及ぼすことを出発点とする(48頁)。この社会は、消費者被害のない社会をめざす(59頁)。2017/03/10
生ハム
10
私達は、買い物という投票(消費活動)を通じて、社会にとって望ましい選択をする。 SDGsが叫ばれていますが、本来、持続可能な社会は消費者教育が担い受けるものだったのでは、と思いました。「消費」あるいは「消費者」という文字面だと、あくまでも自分ごと、 自分の欲望の具現化みたいなイメージさえありますが、 「消費活動」は社会への参画の、大切な1手段であることがわかります。2021/02/07
なかちゅう
6
図書館の新刊棚で。現在の消費者問題についての啓発書…といってしまえばそれで終わりだけれど、その中に根本的な社会のひずみがある。とりあえず、今の私にできるのは私の生活を見直すことだけれど。2016/04/30
call
1
別にこの本を読んでも世界が変わるようなことはない。消費者問題に関してのブックレット。世界はともかく、日常的な買い物を見直すきっかけにはなった。2017/04/21
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