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岩波ブックレット
非正規公務員という問題―問われる公共サービスのあり方

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  • サイズ A5判/ページ数 63p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784002708690
  • NDC分類 318.3
  • Cコード C0336

内容説明

市町村合併による合理化、労働規制緩和の波のなか「働かない」と叩かれ「サービスが悪い」と批判され、しかし担うべき仕事は増えるばかりの公務員。なかでも非正規・有期の公務員は「官製ワーキングプア」と言われる。その実態とは?公務員法でも労働法でも守られないまま、国を地方を支える人びとの姿を追う。

目次

第1章 「定数内臨時教員」という世界
第2章 DV被害者に寄り添う「婦人相談員」
第3章 生活保護行政と非正規ケースワーカー
第4章 非正規公務員という問題
第5章 問題解決にむけた実践と構想
終章 非正規公務員その終わりのはじまり

著者等紹介

上林陽治[カンバヤシヨウジ]
1960年東京都生まれ。85年、國學院大學大学院経済学研究科博士課程前期(修士)修了。現在、公益財団法人地方自治総合研究所研究員(2007年~)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Porco

7
ちょっと前の本。今はどうなっているんだろう?2016/05/13

futabakouji2

6
自分も以前非正規公務員だったがこんなに臨時職員が多いとは驚いた。公務員の3分の1も非正規じゃあどうしようもない。福祉、生活保護を受ける人が多くいるのにそれを支える公務員が経済的に自立していないなんて。とりあえず一括りに公務員といって非難するのは辞める。地元の職員にも優しくしようと思った。2020/10/15

じんべえざめ

4
身近な問題。非正規公務員が増えていることが繰り返し述べられているが、処遇の改善について解決策を提示しているわけではない。あくまで非正規時代の、公共サービスのあり方を、読者に問いかけている。あまり話題にならないが、重要な課題。さらに、荒川区長(なんと現在4期目!)のインタビューも貴重である。あくまで首長としての冷静さがうかがえる。そして、令和2年4月からは、会計年度任用職員制度が施行された。期末手当の支給と引き替えに、月額の給与が減額される自治体もあるようだ。2020/06/02

coolflat

4
地方自治体は公務員を雇い公共サービスを提供するが担い手である地方公務員の三人に一人は常に雇い止めの危機に晒されている不安定雇用の非正規の公務員である。この本はその非正規公務員の問題点を教員、婦人相談員、ケースワーカーを例に洗い出している。ところで非正規公務員の処遇は、時給制では900円未満、月給制では16万円未満が過半数を占め、フルタイムで年間52週働いたとしてもワーキングプアのボーダーラインである年収200万円未満に届かない。しかも一回の任用期間は大半が一年以内で任用回数の上限を定めている自治体も多い。2014/02/08

ちー

4
短いブックレットなので分量としては少ないが、読後の胸の痛さは大きい。公務員ではなく非正規公務員が徐々に多くなっている現状と、どの業種の非正規公務員が多いのかが問題視されている。非正規だからといって仕事量が少ないわけではない。同等の役割を求められてる上での非正規職員だっている。非正規公務員が半数以上の業種だってある(この場合業種とは図書館職員、学童保育指導員など)。図書館職員でも2万人以下の中で正規社員は4割ほど。「人件費」でなく「物件費」として処理される非正規公務員、知識と経験を積んでいくしかない。2013/06/14

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