出版社内容情報
広島で被爆した日系米人たちが原爆を投下した母国アメリカで生きた戦後.屈折する日米関係に翻弄される在米被爆者の存在は原発,核実験による戦後の被爆者と共に人類の未来への警鐘をうち鳴らす.渾身のノンフィクション.
内容説明
広島で被爆した日系米人たちが、戦後帰国して原爆を投下した母国アメリカでいかに生きたか。様々な日米関係の局面で翻弄される在米被爆者は原発、核実験による戦後の被爆者と共に人類の未来への警鐘をうち鳴らす存在である。渾身のノンフィクション。
目次
広島からヒロシマへの道
砂漠の中の生と死
母国の劫火が焼く
原子野に向かう男たち
来る二世、帰る二世
祖国は異国だった
絵のないジグソウパズル
大統領の患者が死んだ
「死に損い記念日」の呼びかけ
発見されたHIBAKUSHA〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
James Hayashi
21
広島において被曝された日系米国人たちのルポ(1978)。米国内の文化と状況により広島で生活をする日系人(数千人)であるが、悲しきかな米国の原爆により被曝する。戦後生まれたアメリカに帰国後、被曝の後遺症に苦しみ、米国政府からは無視され敵扱いもされるという二重の苦しみを戦い抜いた人々。見えてきたのは律儀な日本人と米国政府の対応。憤りを覚えたが米国民の反応も変化が見られる事は嬉しい。最近若年層では原爆開発と投下に異議を持つ人が多数派になったという。核なき世界とはどんな感じなのか想像するだけでも美しい。 2016/10/16
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