出版社内容情報
喫茶の習慣はいつ頃どこでどのように始まり,普及したのか.文献史料に基づく中国起源説を展開し,茶の種類,製茶法や茶器,茶の飲み方の変遷を辿る.唐代,陸羽が著わした『茶経』に茶道の源流をさぐる.(『緑芽十片』改題)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
sigismund
2
中国における喫茶の歴史を陸羽の『茶経』を中心にたどる。食べる茶にはじまり、餅茶、散茶などの中国茶の製法、淹れ方など中国の長い喫茶の歴史を知るには良い一冊かと。個人的には陸羽が千利休のような一種の「侘び茶」を志向していたことに驚いた。2012/10/11
ハイサイ
1
食べる茶があること、「茶」の字が唐代になり喫茶が始まって出来た字であることが新鮮だった。以前は「荼」の文字を使用していた。2011/05/19
ホンドテン
0
図書館で、読了まで3ヶ月弱、角山(1980/2017)の補足としてー唐代の陸羽『茶経』を中心に語られる東アジア喫茶文化。西欧への茶の流入を蒙古侵攻とし大陸における抹茶の途絶を明初と見るなど成る程な仮説。唐代には西蔵へ喫茶文化が移入したにも関わらず印度に達さなかったのは改めて不思議である(コリンガム(2006/2005)。2021/09/24