出版社内容情報
伏姫割腹のおり光を発して飛び散った八個の珠数玉.ゆっくりと物語が進行するに従い,それぞれに一個の玉を持ち八方に生い立った八犬士の面々が,一人また一人と登場してくる.雄大・複雑な筋立て,リズミカルな文章,興趣を添える挿絵が,読者を『八犬伝』の世界へと誘う.作者はこの作品に二十八年の歳月を費やした.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
大根院
1
★3。
たなかか
1
多分人生の最初に読んだ本俺のキャリアスタート2003/06/23
Shiro
0
4カ月かけて完読。主に通勤の電車の中での読書でしたが、長かった。 筋書きはもう、波瀾万丈、奇想天外、危機一髪、奇跡連続といった調子なのですが、これに作者の博覧強記、蘊蓄開陳が加わり、仁義忠孝、勧善懲悪の倫理的信念と理屈が一貫して貫く。なんだか漢字ばかりになってしまいましたが、こういう小説は読んだことがない。はじめのほうでは、「君に忠、親に孝」の倫理観ばかりが強調されて、要するに身内主義なのだなと思ったが、終わりのほうでは敵をも愛する「仁」が強調されて、敵の捕虜を治療・釈放し、城を返すのも面白い。2025/05/28