ヴァージニア・リー・バートン―『ちいさいおうち』の作者の素顔

エルマン，バーバラ【著】〈Ｅｌｌｅｍａｎ，Ｂａｒｂａｒａ〉/宮城 正枝【訳】

岩波書店（2004/03発売）

• サイズ B4判／ページ数 144p／高さ 25X26cm
• 商品コード 9784001156805
• NDC分類 726.5
• Cコード C0098

出版社内容情報

『ちいさいおうち』『せいめいのれきし』などで日本でも人気の高い，20世紀アメリカの代表的な絵本作家バートン．何事にもひたむきに打ち込んだ魅力的な女性の生涯を豊富な美しいビジュアル資料でたどり，その創作の秘密に迫る．

内容説明

ヴァージニア・リー・バートン（１９０９‐６８）は、２０世紀アメリカの代表的な絵本作家。マサチューセッツ州生まれ。ギリシア人の彫刻家ジョージ・デメトリアスと結婚し、二人の息子を育てながら、『いたずらきかんしゃちゅうちゅう』『マイク・マリガンとスチームショベル』『ちいさいおうち』（コルデコット賞受賞）『せいめいのれきし』などの傑作絵本を生みだした。そして、野菜や果物の栽培、羊の飼育なども手がけ、家族や友人たちと歌やダンスを楽しみ、自然の中での生活をいとおしんだ。また、終生愛したフォリーコーブの地でフォリーコーブ・デザイナーズを組織したことでも知られる。何事にもひたむきに打ち込んだヴァージニア・リー・バートンの生涯を、美しい絵や写真、豊富なエピソードでたどりながら、その創作の秘密に迫るビジュアル伝記。

目次

１　メアリー・アン、６０歳になる
２　家族のルーツ
３　ジョニファーからマイクへ
４　黄金のメダル
５　フォリーコーブ・デザイナーズ
６　ケイティ、ロビン、そしてメーベル
７　最後の日々
８　伝説は生きつづける

著者等紹介

エルマン，バーバラ［エルマン，バーバラ］［Ｅｌｌｅｍａｎ，Ｂａｒｂａｒａ］
ウィスコンシン州立大学で教育学を、デンバー大学で図書館学を学ぶ。１９５６～７５年、学校や公立図書館で司書として働く。７５～９０年、アメリカ図書館協会（ＡＬＡ）発行の「ブックリスト」の書評や編集に携わり、９０～９６年「ブックリンクス」（ＡＬＡ）の編集長。１９９６～２００２年、マーケット大学で「児童文学特別功労学者」として教壇に立つ。ボストングローブ／ホーンブック賞や、コルデコット賞などの審査員を歴任。児童文学について多くの評論を書き、メディアでも活躍している。ホープ・Ｓ・ディーン賞などを受賞。現在、マサチューセッツ州在住

宮城正枝［ミヤギマサエ］
東京女子大学短大部英語科卒業。公立中学の英語教師を６年つとめたのち家庭に入るが、子供の成長後香川大学助手となり、１９８７年より１年間アメリカへ。滞在中、元フォリーコーブ・デザイナーズのメンバーだったノートン姉妹やリー・キングマン・ナッティと知り合う。現在、香川短期大学ほかで非常勤講師
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく]

『小さな本の大きな世界』　https://bookmeter.com/books/10779963　で紹介（2/145）されていました。『ちいさいおうち』大好きです。あの小さな本に１世紀に近い時間が入っているなんて、その様子に共感の時間がもてるなんて、いつまでも読み継いでいきたい絵本をありがとうと伝えたいです。

2020/12/24

[ツキノ]

図書館の気になっていた本-16　貴重な写真が多数。本国アメリカでは『マイク・マリガンとスチームショベル』がかなり愛されているらしい。未読なので読もう。今年2月にかつら文庫に見学に行ったとき、バートンさんデザインの織物(ちゅうちゅうの模様)を拝見したのだった。「フォリーコープ・デザイナーズ」の活動や素敵なテキスタイルも見ることができる。いい本だ。

2016/04/09

[スローリーダー]

自分の中では絵本作家とデザイナーが結び付いた人。執拗な程の細かい線描が魅力的。妥協が無く自分に対して厳しい人という印象が絵から伝わってくる。家族への深い愛と信頼が作品を世に生み出し、今それを自分が享受している不思議というか奇縁というか。

2024/12/14

[紀梨香]

夏に行った「「ヴァージニア・リー・バートンの『ちいさいおうち』」展が素晴らしかったので、もっと知りたくなって。「ちいさいおうち」関連の展示にはもちろん感動したのですが、彼女が指導した「フォリーコープ・デザイナーズ」のファブリックがとても素敵で、うっとりと見入ってしまいました。本書でも何点か紹介されていましたが、もっとたくさん載せてほしかったです。

2017/12/20