出版社内容情報
空中ブランコのりの少女アクウィリーナは一度もブランコから下りたことがありません.ある日,はるか下にいる王子を見て強くひかれ……マーヒーのこれまでの作品とは違った味わいの,愛と魔法の短編集.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はちべ
3
実はマーヒーをはじめて読んだが、短編の名手であると感じた。特に覚えてるのが、橋の話、双子の話とダンス好きな少女(老女)が風にさらわれていく話、ケーキの話。短いストーリーなので、遅読で記憶力の弱い自分にも噛みしめられた。二週間前に読んだ話をいまだに思い出せる。 もっと色々読みたい。2014/08/06
timeturner
3
それまでとは違う自分になる、あるいは別の世界に移るという話はファンタジーの常道だけど、変わったからといって以前より幸せになれるとは限らないのがマーヒーらしい。あ、でも充足感はあるのか。「橋をかける人」と「塔に住む魔術師」がよかった。2014/07/24
てれっと
2
マーガレット・マーヒーの本は昔好きで幾つか読んでいたが、今回の『空中の王国』はタイトルにもあるように、短編集ですっきりとしたお話がそろっていました。 どのお話にも夢があって、人生何があるか分からない…と感じさせます。ところどころ、人生について考えさせられるような気がします。 特に印象的なのは、普通の母親が息子のために作ったケーキが芸術作品としてもてはやされ、有名になるのですが、結局美しくてもケーキはケーキであって、食べることで最後は楽しむ…というお話ですね。物事の本質って意外と忘れてしまうのかもしれません2011/11/23
ゆうゆうpanda
1
子供向けの童話でも、訳者の品がいいのか文章が格調高い。一応ハッピーエンドにはなっているものの胸のすくような終わり方ではなく、「ああ、これで良かったんだろうな・・・」と余韻を残すものばかりだった。橋をつくる父の話。ケーキの話がよかった。2011/04/25
みずけろ
1
マーヒーの幻想的な描写が楽しめる短編集。どれも小品ながらきちんと読ませてくれて、でもあっさり読める。でもただのファンタジーじゃなくて、ただの「めでたしめでたし」じゃないところが、またマーヒーらしい。面白かったです。2013/10/04
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