出版社内容情報
こどもべやに夜がきました。おきているのは、いっちゃんだけ。まっくろの夜に飲みこまれないよう、ふとんをすっぽりかぶって息をひそめますが……。表題作と、天使のおにんぎょうと空を飛ぶ「てんしちゃん」、2段ベッドの船で4姉妹が海にでる「おとなはたちいりきんし」。どきどきたのしい、いっちゃんの夜のおはなし3つ。
内容説明
おきているのはせかいじゅうでいっちゃんだけ。こどもべやに、夜がきました。まっくろの夜にのみこまれないよう、いっちゃんは、ふとんをすっぽりかぶりますが…。「こどもべやのよる」「てんしちゃん」「おとなはたちいりきんし」、どきどきしたのしい、夜のおはなし3つ。
著者等紹介
出久根育[デクネイク]
1969年、東京生まれ。武蔵野美術大学卒業。絵本『あめふらし』(偕成社)で第19回ブラチスラヴァ世界絵本原画展グランプリ、『マーシャと白い鳥』(偕成社)で日本絵本賞大賞、『もりのおとぶくろ』(のら書店)で産経児童出版文化賞ニッポン放送賞を受賞。チェコ在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とよぽん
50
出久根育さんの新刊。4姉妹のお話だが、子どもにとって「夜」は異次元の世界なのだということを改めて感じさせる展開だった。にっこり微笑む月が救いで、物語のファンタジックなシーンを見守る。しかし、お父さんが持ち帰ってきた1メートルほどの人形「てんしちゃん」の登場は意外で、主人公同様私も困惑した。まあ、最後は終わりよし、となったけれど。読後もてんしちゃんに違和感が消えない自分ではある。2024/04/30
ぶんこ
43
女の子ばかりの姉妹は楽しそう。お父さんが仕事場から持ち帰った「天使ちゃん」は子どもと同じ大きさ。3番目のいっちゃんは天使ちゃんが怖い。姉たちが怖がるいっちゃんにいたずら。いっちゃんのベッドに天使ちゃんを寝かせます。その天使ちゃんはいっちゃんを誘って夜の空をお散歩。(いいなぁ)お月様も優しく見守ってくれて、本当に優しいお顔。また、海に行くのを楽しみにしていた4姉妹でしたが、父の都合で中止に。怒った姉妹は子どもたちだけでベッドを船に見立てて海へ。子どもの想像力って、なんて素晴らしいのでしょうと感嘆する絵本。2024/07/03
chiaki
35
岩波子どもの本から出久根さんの本♡こどもべやに広がる夜のまっくろに"のみこまれてしまいそう"で息を潜める三女のいっちゃん(なんと四姉妹)。おとうさんが会社から 持ち帰った"てんしちゃん"に妙な恐怖を感じます。そんな怖がる妹に追い討ちを掛けるようにふとんにてんしちゃんを仕込んでおく姉たちよ。笑 子どもならではの不思議な感覚やいじわるな気持ちに懐かしさを覚えました。子どもにしか見えない世界を描いた『おとなはたちいりきんし』もよかった。わが家の姉妹も普段はケンカもするのに、寝るとなると急に仲良く冒険しだすなぁ。2024/05/02
takaC
25
まーちゃん、みっちゃん、いっちゃん=育さん、よーちゃんの姉妹がカワイイ。2024/10/07
ヒラP@ehon.gohon
24
4人姉妹の3女、いっちゃんが思い描く、こども部屋のファンタジー・ワールドです。 夜のちょっとした怖さ、姉妹たちとのいたずらごっこ、約束を守らない親への反抗、4人だからこその不思議な感覚が楽しくて、愛おしくも感じられました。 夜だからこその空間ですね。2024/05/18