出版社内容情報
サナギからかえったばかりのアゲハチョウは,去年のアゲハと同じ道をとぶ.野原で,オスはどうやってメスを探しだすのか.色や模様は,どんな役割をはたしているのだろう.観察と実験で,チョウの秘密をとく.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
gollum
4
数十年ぶりの再読。1975年に発売された岩波科学の本の1982年6刷をネットの古本屋で入手した。著者があとがきで書いているように、「わかっていること・わかったこと」を伝えるポピュラーサイエンス本ではなく、筆者とその研究グループが当時格闘していた問題を現在進行形で熱く語っているところがいい。それは科学とは何か、という根源的な問いにつながる問題意識を読み手に喚起してくれる。何よりも「チョウはなぜとぶか」というすばらしいタイトルが、筆者の少年時代の想いから始まっているところがいい。この本の読後には、暑い夏の日差2013/01/25