出版社内容情報
若き森林警備隊員バルナボは、山岳地帯にある火薬庫が盗賊に襲われたとき、怖気づいて岩かげに隠れてしまう。解雇され山を離れたあとも、恥の意識に囚われつづけるバルナボに、やがて名誉挽回のチャンスがおとずれるが……。峰々のそそり立つ美しい自然を舞台に心の苦悩と平安を描きだした、イタリアの人気作家のデビュー作。
内容説明
若き森林警備隊員バルナボは、山の火薬庫が盗賊に襲われたとき、怖気づいて逃げ隠れてしまう…。峰々のそそり立つ美しい大自然を舞台に、恥の意識にとらわれる苦悩と心の平安を描きだした、イタリアの人気作家のデビュー作。中学以上。
著者等紹介
川端則子[カワバタノリコ]
埼玉県生まれ。立教大学ドイツ文学科卒業。日伊協会のほか、フィレンツェ、ヴェネツィアなどでイタリア児童文学とイタリア語の研修を重ねる。第12回いたばし国際絵本翻訳大賞イタリア語部門特別賞受賞
山村浩二[ヤマムラコウジ]
アニメーション作家、絵本作家。『頭山』『カフカ田舎医者』などで、世界4大アニメーション映画祭すべてでグランプリを受賞。東京藝術大学教授、米国アカデミー賞会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
81
イタリアの作家ではカルヴィーノとこのブッツァーティを比較的読んでいるのですが、この作品がデビュー作ということのようです。北イタリア出身でドロミティ・アルプスの近くだったのでこのような森林警備員の話を書かれたのでしょう。主人公は山の火薬庫を守っていたのですが、怖くなって逃げてしまってその後の生活を描いています。自然の描写や人物のこころの内がよく描かれています。2026/01/18
NAO
57
森林警備隊員は、いつかはやってくるに違いない山賊に備えて待っている。この「待っている」という行為は、ブッツァーティの代表作『タタール人の砂漠』のテーマにもなっている。「いつ起きるかわからないことを待ち、それが起きたら武勲をあげる」ということは、人生そのものだ。だが、何一つ起きない可能性もあるし、何か起きたときに武勲をあげれない可能性もある。「何一つ起きなかった」のが『タタール人の砂漠』の主人公で、「事件が起きたが武勲をあげれなかった」のがバルナボだ。2025/06/05
はる
50
若き森林警備隊員バルナボは、盗賊に襲われたとき、怖気づいて逃げてしまう。解雇され山を離れたあとも、恥の意識に囚われつづけるバルナボ。だが、やがて名誉挽回のチャンスがおとずれる……。最初の出版は1933年。山岳地帯の美しさと瑞々しい空気の描写が秀逸。主人公の悩み苦しむ姿や親友とのやりとりも緊迫感があり、今読んでも古さを感じさせない。世界観に引き込まれた。2024/09/19
かまる
16
森林警備隊に所属するバルナボは盗賊に襲撃された際に恐れゆえに任務を放棄してしまう。任を解かれた彼の後悔、そして孤独と葛藤の物語。劇的な物事が起こるわけではないが、恥の意識に囚われたバルボナの心的描写が事細かに描かれており、沢山の感情が溢れてくる。またそそり立つ峰の描写は印象的であり、美しくも恐ろしさを兼ね備えていた。静かながら臨場感があり山々の冷たい空気が漂い、温度までもが伝わってくるよう。ブッツァーティの処女作、ここで影響を受け読みたかった作家だがとても良かった。他の作品も読んでみたいと素直に思う。★42026/01/18
おだまん
15
ブッツァーティのデビュー作。タタール人の砂漠を始めとする著書の芽があちこちに見えて、かなりボコボコになりました😅。登山家でもあり、モデルのドロミテアルプス、実物を見たいと思ってしまうほど、山と自然の描写が素晴らしい。2025/11/03
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