出版社内容情報
バレエに打ちこむロッティは、おばちゃんとふたり暮らし。才能を認められ、寄宿制の王立バレエ学校を受験します。ところが一匹の子犬と出会ったことから、心に大きな秘密をかかえることに……。さまざまな出来事をのりこえ、踊ること、生きることのよろこびに目ざめる少女の姿。『トウシューズ』として愛された物語の新訳。
内容説明
バレエに打ちこむロッティは、おばちゃんとふたり暮らし。才能を認められて、寄宿制の王立バレエ学校を受験します。ところが一匹の子犬と出会ったことから、心に秘密をかかえることに…。人生のよろこびを歌う、ゴッデンの名作。新訳。小学4・5年以上。
著者等紹介
脇明子[ワキアキコ]
香川県生まれ。児童文学者、翻訳家。東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。ノートルダム清心女子大学名誉教授
網中いづる[アミナカイズル]
宮城県生まれ。イラストレーター。1999年にペーター賞、2003年にTIS公募プロ部門大賞、07年に講談社出版文化賞さしえ賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はる
47
貧しいながらもバレーの才能のある10歳の少女が、寄宿制のバレー学校に入学して成長していく物語。意地悪な天才バレー少年や、厳しいレッスン、同級生たちとの微妙な関係などが描かれる王道のストーリー。ですが、彼女がペットショップから盗まれた子犬を飼い始めたことから物語は思わぬ展開となります。1992年のゴッデン晩年の作品。古き良き時代の児童小説の雰囲気が嬉しい。ゴッデンの描く年頃の少女の物語には引き込まれてしまいます。2024/06/10
ぶんこ
32
ロッティを産んで亡くなってしまったバレリーナの母。ロッティは伯母に引き取られてホルバイン劇場を遊び場として育つ。母譲りのバレエの才能に恵まれ、王立バレエ学校特待生となる。同じバレエ学校の寄宿生となったサルヴァトーレは、ロッティの秘密を知り、脅して支配下に置く。好きな子を虐めるというのが読んでいて辛かったです。ロッティのバレエ人生を破壊しかねないほどの虐め。そこまで考えられなかったのでしょうが。。。今モヤモヤするのは「ナイチンゲールきくのよ」の意味。題名にもなっていますが、はて?2024/06/29
joyjoy
12
娘が幼い頃、人形のおはなしから始まって、ゴッデンの作品を次々と図書館で借りて読んだのが懐かしい。早く読みたくて購入した「バレエダンサー」は、長女がこんな本も読めるようになったのかと驚いた記憶がある。「トウシューズ」も同じ頃に読んだはず。新訳でまた読むことができて嬉しい。 自分にとって一番大事なものでも、それしかないってなったら、つらい気がする。一番大事なものをより生かすためにも「ナイチンゲールをきけ」なのだろう。ロッティの周りでは、思いがけずたくさんの歌が聞こえてきたね。自分も、耳を澄ましてみたくなる。2025/05/03
timeturner
8
おばに育てられた10歳のロッティは王立バレエ学校を受験することになったが、愛らしい子犬との出会いが苦難の数々を招きよせる……。最初にあんなことをしなければと思うけど、だからこそ面白い話になったのよね。ハムステッドの小さなアパートでつましいながらも楽しく暮らす住人達、ソーホーのレストランで成功したイタリア移民の成金一家、王立バレエ学校とその寮の贅沢な環境とそこに集まる才能あふれるダンサーの卵たち。舞台もキャラクターも色とりどりで楽しい。2024/02/07
鳩羽
7
母はロッティを産んだ時に亡くなり、ロッティはおばに育てられた。貧しい暮らしの中、バレエを習っていたロッティに、バレエの寄宿学校の特待生となれるチャンスが巡ってくる。しかし、ロッティはたまたま出会った子犬に心を奪われてしまい…。恵まれない少女がひたすらバレエに打ち込み成功の道を掴むのではなく、その他のいろんな人生の彩に目を向け、すべてに向き合ってきたことが、豊かな人生を作り上げる感動的な話。話の繋ぎが不親切に感じられて、読みなれてない子が読むのは難しいかも。昔の児童小説という感じで、私は夢中になって読んだ。2024/05/13
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