出版社内容情報
ジム・ボタンは,見かけ巨人のトゥー・トゥーさんをフクラム国に迎えるため,ふたたび機関士ルーカスとともに,冒険の旅に出ます.船が難破する〈オソロシノ海〉の秘密をとき,砂漠や山脈を機関車で乗りこえ,ついに宿敵,海賊〈荒くれ13〉と対決する二人.そこでジムは自分の出生の秘密を知るのでした…….
内容説明
フクラム国にもどったジム・ボタンは、ふたたび機関士ルーカスと旅に出ます。一年の眠りからさめた竜の助言にしたがい、いよいよ宿敵、海賊「荒くれ13」と、あれくるう嵐の海で対決。ジムの意外な出生の秘密が明らかになります。小学4・5年以上。
著者等紹介
エンデ,ミヒャエル[エンデ,ミヒャエル][Ende,Michael]
1929‐95。南ドイツのガルミッシュに生まれる。高等学校で演劇を学んだのち、ミュンヘンの劇場で舞台監督をつとめ、映画評論なども執筆する。1960年に『ジム・ボタンの機関車大旅行』を出版、翌年、ドイツ児童図書賞を受賞。1970年にイタリアへ移住し、『モモ』『はてしない物語』などを発表。1985年にドイツにもどり、1995年8月、シュトゥットガルトで逝去
上田真而子[ウエダマニコ]
1930年生まれ。京都ドイツ文化センター勤務の後、児童文学の翻訳を始める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
吟遊
19
前作『機関車大旅行』がそれだけで完結性をもっていたので、次を読むか迷ったが、とても面白かった。ご都合主義にならないファンタジーで、発想の豊かさが活写され、アイデアたちがきちんと一筋の物語になるようにパズルのピースのようにはめられていく。エンデはやはり素晴らしいと思った。2017/02/09
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
15
『ジム・ボタンの機関車大旅行』 https://bookmeter.com/books/4022025 の続編。 前作の登場人物の伏線がしっかり書いてあるので、続けて読んで良かった。2021/08/23
ばななな
12
エンデが、悪が悪のままではなく、一つの間違った形としてとらえている。だから、正しい形に戻すことで改心すればいい。 みたいな話をしていたのを、思い出しました。 大冒険のほうが好きだったけど、そこには出てきたキャラクターをしっかり回収していることに、エンデの物語への愛を感じました。2018/09/17
のえる
10
『ジム・ボタンの機関車大旅行』の続編。ジムの出生の秘密が気になり図書館本を読了。 こんな伏線回収もあるんだぁ~!冒険物語だけれど前作??の登場人物紹介があったのでおや?とは思ったけれどこの展開なら納得。登場人物みんながそれぞれの個性を活かしつつハッピーエンドになるお話。誰かを悪者にするわけではない、エンデの愛が感じられた。ものの見方が大切ってことですね。 ルーカスとジムが感情的にならずみんなが幸せになれるように動く姿勢が素敵。相変わらずの二人の厚い友情、ジムの成長ぶりも良かった。 夢や希望を与える一冊。2020/10/09
北風
8
凄い、なにこの伏線!? びっくりした。改めて数を数えてみたら、本当だ!! 作品としては続編なんだけど、元は一つの本だった? ようですが、いって帰るところの折り返しの感じが、最初から二巻で出す予定だった気がする。ちょっと残念なのは、後半機関車たちの活躍が少ないことなんだけど。なんだか、いろいろとこれからのエンデ作品を予感させる物語だった。2014/10/19