内容説明
ふたごのラウレンゾーとジャコモの冒険はつづきます。海をわたり、たどり着いた国で王さまになったり、伝説の指輪をめぐって裁判にかけられたり…。やがて、二人は青年となり、それぞれの道をみつけていきます。小学5・6年以上。
著者等紹介
ドラフト,トンケ[ドラフト,トンケ][Dragt,Tonke]
1930~。オランダの作家。当時オランダの植民地だったインドネシアのジャカルタに生まれる。戦後、1946年に家族とともにオランダに帰国。ハーグの造形美術アカデミーで学び、教師になる。1961年に『ふたごの兄弟の物語』を発表する。翌62年に『王への手紙』を、65年に続編の『白い盾の少年騎士』を出版し、成功をおさめる。1976年には、「青少年文学のための国家賞」を受賞。2004年秋に、『王への手紙』が、オランダで過去50年間に出された子どもの本の中から第1位に選ばれ、改めて注目を浴びている
西村由美[ニシムラユミ]
東京外国語大学英米語学科卒業。1884~86年、オランダに在住。帰国後は、外務省研修所などでオランダ語を教えながら、オランダ語作品の翻訳に携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
NAO
50
見た目はそっくりだけれど性格はまったく違い、ラウレンゾーは真面目だけれど真面目すぎることもなく、ジャコモは冒険好きでじっとしていることが嫌いだけれど頭はよく曲がったことは嫌い。物語では、主にジャコモが事件に遭遇し、その度に2人は機転をきかせて事件を丸く収めていく。正直で誠実なふたごの兄弟の明るさと優しさ、誠実さが心地よい冒険物語。2025/08/01
たつや
48
絵も作者によるらしい。味わいがあり世界観が好き。双子が別の人生を歩むが、絆は強いという流れや、各エピソードが童話集のようなので、読みやすい。上巻は8話でしたが下巻は4話収録。夢があり、大人にもおすすめできる。2017/05/03
topo
9
昔話や民話、シェイクスピアなどの古典に影響を受けた本作。二しずくの水のようにそっくりだけど性格は全然違うふたごの冒険を描いた物語。盗賊、妖精の宿、なぞなぞ騎士とわくわくする出会いばかり。ふたごの強い絆も素敵。冒険&成長物語として楽しい作品。各章の冒頭にその章に関係ある作品の一文を引用しているのも面白い。 『千一夜物語』、『ロミオとジュリエット』、『お気に召すまま』など。 レトロなかわいい挿絵もトンケさんの手によるもの。物語とあわせて楽しめます。2020/08/09
シュウ
6
双子だけれど、性格は違う2人の成長物語。読み手を引き付ける力のある作品だった。2016/03/12
ゆにす
6
下巻も面白かったです。二人が難破して王様になってしまう物語は、政治家の人にぜひ読んでもらいたいです。才能はあるのにフラフラして定職につかないジャコモを絶対的に信頼しているラウレンゾー兄さんがすごい。子育てはこうでなくちゃねというお手本のようです。また、恋の話が好きなので、楽しめました。2015/06/10