出版社内容情報
孤児院をぬけだしたラスムスはアコーディオンを奏でる陽気な風来坊オスカルにであい,いっしょに旅をする.強盗犯をつかまえ大手柄をたてたラスムスは,やがて金持ちにもらわれるが….[解説=山脇百合子]
内容説明
孤児院をぬけだした少年ラスムスは、アコーディオンをかなでる陽気な風来坊オスカルに出会い、いっしょに旅をします。ところが、ラスムスがピストル強盗事件の現場を見てしまったことから、ふたりは犯人に命をねらわれてしまいます。小学4・5年以上。
著者等紹介
リンドグレーン,アストリッド[リンドグレーン,アストリッド][Lindgren,Astrid]
1907‐2002。スウェーデン南西部のヴィンメルビューに生まれる。小学校の先生や事務員をしながら、執筆活動をはじめ、『長くつ下のピッピ』で子どもたちの圧倒的な人気を得た。ほかにも、農村の子どもの生活をユーモラスに描いた「やかまし村」シリーズ、「名探偵カッレくん」シリーズ、空想ゆたかなファンタジーなど、世界中の子どもたちから愛される多くの作品がある。1958年に国際アンデルセン賞を受賞
尾崎義[オザキヨシ]
1903‐69。「リンドグレーン作品集」のうち、6冊を訳している(『名探偵カッレくん』シリーズ、『さすらいの孤児ラスムス』『ラスムスくん英雄になる』『わたしたちの島で』)。著書に、『スウェーデン語辞典』(共著)、『フィンランド語四週間』など
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はる
63
こんなタイトルだけれどハラハラドキドキ、面白い。読後感もあたたか。素敵な物語でした。孤児院を抜け出した少年ラスムスは、陽気な風来坊のおじさんオスカルに出会い一緒に旅をすることに。ところが強盗事件の現場を見てしまい…。ラスムスとオスカルのやりとりがとてもいいんです。でもいま読むと、大人の登場人物たちがどんな気持ちだったか気になってしまいますね。それにしても、リンドグレーンは登場人物全てに優しいなぁ。2020/08/19
たつや
43
孤児院を抜け出したラスムス君がオスカルと旅をすることになる。行き当たりばったりの旅ものかな?と思ったら、強盗を目撃して二人は命を狙われる。ちょっとミステリーっぽくなるが、ラストはジーンと来ました。全体的に、昔見た、「ハイジ」「フランダースの犬」「母をたずねて三千里」の世界と合致して読め、心地よいラストに癒されました。2017/03/22
joyjoy
11
中学校図書室。 ラスムスの子どもらしさを終始微笑ましく思いつつ、まわりの大人たちの心情も思いやってしまう。寮母のヒョーク先生も、ときには子どもたちを思いっきり抱きしめたかったかもしれない。空色の帽子のおくさんも、選んでやれない子どもたちを思って胸を痛めたかもしれない。風来坊オスカルも、いつか里親をみつけたら別れることになるラスムスに愛情を抱くことを、またそれを表すことを、おそれる気持ちもあったかもしれない。だからオスカルの「おれもおまえといっしょにいたいんだぜ」に、彼の覚悟が感じられて胸が熱くなる。2020/08/02
topo
9
孤児院から脱走したラスムスと風来坊オスカルのバディ物。強盗事件に巻き込まれる場面は、臨場感に溢れ幾度読んでもドキドキ。お金持ちの家の子になりたいと願うラスムス。さすらいの日々で真の豊かさに目覚める場面は、読んでるこちらも幸福な気分に。 小学生の頃、朝の時間に先生が読み聞かせてくれた思い出の一冊。 今でも頁を捲ると登場人物の台詞が先生の声色で再生され、物語の展開に合わせて笑ったりドキドキしたりした教室の雰囲気が昨日のことのように思い出されます。 大好きだった先生との大切な思い出。2020/07/11
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
8
12月予定の4・6年生のブックトーク授業【テーマ 冬休みに読んでみよう】用に選書。2019/11/04
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