出版社内容情報
ニューヨークの郊外に転校してきたばかりのエリザベスは,ハロウィーンの日に,黒人の少女ジェニファと出会いました.自分は魔女だというジェニファとエリザベスは,秘密の約束をかわします.[改版]
内容説明
ニューヨーク郊外の小学校に転校してきたばかりのエリザベスは、ハロウィーンのおまつりの日に、黒人の少女ジェニファと出会いました。自分は魔女だという風変わりなジェニファとエリザベスは、秘密の約束をかわします…。小学3・4年以上。
著者等紹介
カニグズバーグ,E.L.[カニグズバーグ,E.L.] [Konigsburg,E.L.]
1930~。アメリカの作家。ニューヨーク生まれ。ピッツバーグの大学院で化学を専攻した。1967年に初めて出版した2作品、『クローディアの秘密』と『魔女ジェニファと私』は、同じ作者の作品がニューベリー賞を争うという珍しいことになった。1996年出版の『ティーパーティーの謎』で、2度目のニューベリー賞を受賞
松永ふみ子[マツナガフミコ]
1924‐87。翻訳家。慶応大学図書館情報学科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ルピナスさん
54
カニングズバークの『クローディアの秘密』が好き過ぎて、何故か作者の他の作品に挑戦しないうちに、我が子が大きくなってしまいました。これから1人でじっくり楽しみます。氏が描く、所謂大人から見た良い子ちゃんのぶりっ子バレバレぶりが面白く、そこに一線を引き独自の路線を貫き通そうとする女の子達の姿に、小さい頃私にもこんな友人がいたと思い出すのです。私も正に魔女の絵ばかり書いている時期があり、秘密のおまじないや暗号作りにも夢中に。魔女はジェニファの殻であったという解釈も良いけれど、私には一番の魅力に感じます。2022/03/15
ヴェネツィア
47
この作品は、カニグスバーグが『クローディアの秘密』と同じ1967年に発表し、この2作が同年のニユーベリー賞を争ったといういわくつきのもの。どちらも、少女の内面の成長をテーマとしているのだが、その深みにおいては、やはりニューベリー賞を受賞した『クローディアの秘密』の方に軍配が上がりそうだ。素材こそは魔女修業と魅力的なのだが、残念ながら今一歩、日常を突き抜けるものには欠けるようだ。もっとも、そうは言っても、こちらもきわめて傑出した作品であり、大人になってからも是非とも読みたいものである。2012/06/08
たつや
45
黒人少女のジェニファとエリザベスの物語。少女版スタンドバイミー?のような解釈で読みましたが、男の私では、理解できないところも多そうで、損した気分になる。2017/02/25
Yumi Ozaki
19
魔法や親友をもつことに憧れていた子供の頃を思い出させてくれる大好きな本です。2021/01/24
おゆ
18
3冊目のカニグズバーグ。クローディアやエリコに比べて本作はややシンプルに感じたけれど、読後の爽快感は変わらない。幼いころエリザベスと同じく〈魔女ごっこ〉に夢中だった私は、ジェニファのように謎めいて魅力的な友達が欲しかった。けれど私の相棒はある日言ったのだ「ぜんぶ嘘なんでしょう」。ジェニファのカリスマ性が万分の一でも私にあれば、エリザベスの純真さが百分の一でも彼女にあれば、あの遊びはどう展開しどう収束しただろう。けれど本当になりたかったものは魔女などではなく、どんなに陳腐だろうと結局のところ〈それ〉なのだ。2018/04/09