出版社内容情報
東風の吹く日に,こうもり傘につかまって,空からバンクス家にやってきた,ちょっと風変わりな保母の物語.彼女が語るお話は,子どもたちをふしぎな冒険の世界へと導きます.
内容説明
東風の吹く日に、こうもり傘につかまって空からやってきたメアリー・ポピンズ。バンクス家で子どもたちの世話をすることになった彼女は、ちょっと風変わり。子どもたちをふしぎな冒険の世界へと導きます。ユーモアあふれる空想物語。小学4・5年以上。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェルナーの日記
334
ディズニーによるミュージカル映画のもなった有名な作品。ある日、バンクス家に”ナニー”として”メアリー・ポピンズ”がやって来る。”ナニー”とは、イギリスで母親に代わって子育てをする女性のことで一時的なベビーシッターとは違い、子供たちの躾や勉強も看たりする家庭教師的な役割もする。イギリスでは国家資格にもなっている立派な職業なのだ。しかし、”メアリー・ポピンズ”は、普通のナニーとは大きく違って不思議な力を持っていた。2017/01/30
NAO
86
再映画化されたのを機に、再読。今回一番心に残ったのは魔法がかったような楽しいシーンではなく、『ジョンとバーバラの物語』。実はメアリーの横柄な言動が嫌いだったのだが、純粋無垢な心でいつづけるのは楽しく心躍るようなことをいっぱい知っている代わりに悲しく辛いことも決して忘れないまま心の中に覚え続けているということであり、そういった複雑さが、彼女に横柄な口の利き方をさせるのだろうかと思った。また、子どもたちからすれば、どんなにきつい言い方をされても、メアリーの魅力には到底勝てないということでもあるのだろう。2019/01/05
ユメ
68
メアリー・ポピンズは何者なのか?などと詮索することは無粋だけれど…彼女は星を集めてできているのだろうか?それともジンジャー・パン?世界中のワクワクする物をありったけ集めたら彼女が生まれるんだろうか?いいえ、この世界の素敵な物事は全て彼女の思うまま。彼女はきっと世界の「向こう側」からやってきた。メアリー・ポピンズが家に来てくれたらどれほど幸せだろう!日常と非日常がごっちゃになった愉しい毎日。「だれだって、じぶんだけのおとぎの国があるんですよ!」彼女みたいな魔法は使えないけれど、夢を見ることは忘れずにいたい。2015/01/19
たつや
55
確か子供の頃に映画を観た記憶がありますが、内容が思い出せない。タイトルも「メリーポピンズ」だったはず。チムチムチェリー、チキチキバンバンとかは、この映画の挿入歌立ったと思ったけど違ったかな?笑いガスとか、キングコブラとか、日常にないものが出てきて楽しかった。現実逃避に最適かつ癒された。2016/12/04
星落秋風五丈原
51
空にぺたんと張りつけると、とたんに瞬き出すパンの袋についていた星。笑い始めると、ふわふわと浮き上がる体。飛び込んで遊べる絵の中の景色。『メアリー・ポピンズ』シリーズは、イギリス・ロンドンに住むバンクス姉弟はおろか、世界中の読者をエブリディ・マジックの世界に連れて行ってくれる素晴らしいファンタジーです。でも、書かれている全てが、本当にファンタジーー空想や夢ーなのでしょうか?かつて自分も持っていたかもしれないもう一つの世界と言葉へのノスタルジアを呼び起こし、メアリー・ポピンズの意外な優しさを発見する。 2005/02/01