出版社内容情報
ノーベル文学賞作家パール・バックの日本未刊小説。戦後の混沌の中、アメリカ人将校との愛に生きた日本人女性の数奇な運命を描く。
連合国軍占領下の日本(1945年9月2日~1952年4月28日のサンフランシスコ講和条約発効まで)で巡り会ったアメリカ軍将校と日本人女性の薄幸な結婚を描く。主人公は周囲の反対を押し切って結婚し渡米したが、アメリカでは白人と非白人との結婚を認めない法律が厳然としてあり、社会の偏見も強く、夫の両親、とくに母親に拒絶される。二人は周囲に受け入れられないまま愛は破局へと突き進む。主人公はかつて父親がアメリカの偏見に打ち負かされたと同じ経験を味わう。主人公はいわゆる混血児を身ごもるが、夫には妊娠を隠し続け、黙って家を出て密かに子どもを出産。子どもの優れた素質を見抜いたドイツ人女医はその子を引き取るのだった。
【著者紹介】
宣教師だった両親とともに生後まなく中国に渡り、以後前半生を中国で過ごすユニークなアメリカ人作家。大学教育は母国アメリカで受けるが、結局中国に戻って宣教師の妻となり一時南京大学で英文学を教える。1931年『大地』を発表し1932年にピュリッツアー賞を受賞。『大地』は『息子たち』、『分裂せる家』とともに三部作『大地の家』を成す。1938年にノーベル文学賞を受賞。1934年、戦禍を避けて住み慣れた中国を離れて母国アメリカに永住。1949年共産党革命のため中国に戻る機会を失った。アジア通であり終生「東洋文化と西洋文化の架け橋」役を務める。戦前、長崎近郊で暮らした(疎開)体験をもとにして戦後まもなく書かれた『大津波』という子供向け短編が1960年に日米共同で映画化された。
内容説明
本邦初訳、ノーベル文学賞作家パール・バックの日本観!!戦争花嫁、人種、混血児…。そして、戦後の日米深化の原点を描く。
著者等紹介
バック,パール[バック,パール] [Buck,Pearl S.]
1892年~1973年。宣教師だった両親とともに生後まもなく中国に渡り、以後前半生を中国で過ごすユニークなアメリカ人作家。大学教育は母国アメリカで受けるが、結局中国に戻って宣教師の妻となり一時南京大学で英文学を教える。1931年『大地』を発表し1932年にピュリッツアー賞を受賞。1938年にノーベル文学賞を受賞。1934年、戦禍を避けて住み慣れた中国を離れて母国アメリカに永住。1949年共産党革命のため中国に戻る機会を失った。アジア通であり終生「東洋文化と西洋文化の架け橋」役を務める
小林政子[コバヤシマサコ]
1972年、明治学院大学英文学科を中退し外務省入省。リスボン大学にて語学研修。主に本省では中近東アフリカ局、国連局原子力課など。在外ではブラジル、カナダに勤務。1998年外務省を退職し翻訳を志す。ユニ・カレッジにて日暮雅道氏、澤田博氏に師事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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