出版社内容情報
ひときれのパンを盗んだために,19年間もの監獄生活を送ることになったジャン・ヴァルジャンの物語.19世紀前半のフランス社会を描く大パノラマ『レ・ミゼラブル』の少年少女版.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たつや
51
「ああ無情」「レミゼラブル」のジャンヴァルジャンを主人公にした物語。児童向けと書いてあるが、もっと、ジャンヴァルジャン目線のストーリーに変わってるかと思っていたら、そうでもないような?記憶違いかな?後半でコゼットは登場する。2017/02/02
帽子を編みます
8
なんとか、読み切りました。重苦しいです。胸に重い固まりがつかえるような気がして、何度も止めて、やっと読み終えました。子ども向けではなくて、レ・ミゼラブルをうまく短縮してあります。何回か、完訳版にチャレンジして断念した私の経験から、上手にまとめてあるのがわかります。それでも、エピソードが畳み掛けて連なってくるのがつらいです。テナルディエ、ジャヴェルなぜ、そこに現れるのだ…。フランス人よ、血が熱く、濃いのではないか?以下下巻に続く2020/04/14
ちぃまる
4
レ・ミゼラブルを読んでみたい、というちょっとした出来心でした。児童書だったら読めるかもしれない、と手に取り、挫けそうになりながらの上巻読破です。重苦しい、そして痛い。思っていたよりもストーリーは頭に入りました。時代背景を勉強してから臨むと、もっと理解が深まるのかもしれません。下巻がんばります。2021/09/11
虎哲
2
ロンドンでLes Misérablesを観る機会があり、予習のために読んだ。少年文庫のため、原作にはある大人なシーンはカットされているが、ストーリーを理解する上で支障はない。銀の燭台を貰う有名なシーンの後、ジャンヴァルジャンが「憲兵につれられて監獄に入れられたほうがよかった」(69頁)と考えたのが面白い。生まれ変わった彼は「学校の教師たちに、政府からもらえる、わずかばかりの給料の二倍を、自分の金ではらった。かれは、「国家で一ばん大きな仕事をする人間、それは保母と教師の二つです。」と、言った。」(101頁)2023/01/18