出版社内容情報
やさしい母と2人でアメリカで暮していた少年セドリックは,イギリスの貴族である祖父の跡をつぐことになりました.かわり者の祖父と無邪気なセドリックとの交流を感動的に描きます.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
星落秋風五丈原
18
ニューヨークで母親と暮らしていた、心優しく美しい少年セドリックは、7歳のある日、自分が英国の貴族の跡継ぎであることを知らされる。渡英して祖父の住む城で教育を受けることになるが…1986/01/01
とんこ
15
小公女に比べてなぜか実際読んだ人が少ないけど、やっぱり名作。嘘みたいに可愛く優しいセドリックはさほど好きなキャラクターではないけど、偏屈で嫌われ者の老伯爵がセドリックに絆されてどんどんいい爺ちゃんになってくのがかわいい。ホッブスさんやディックもいいキャラ。2023/02/10
横丁の隠居
1
ほぼ独立の100年後に書かれた小説。作者のバーネット夫人は英国生まれで、米国に渡って貧乏の中で作家で身を立てたという人だから、英国と米国の両方の感覚を身に着けていたのであろう。最後に出てくるこの小説唯一の悪人(といってもたいした悪ではないのだが)ミナがディックの兄の元の妻だったというのはいくらなんでも強引な設定だろうとは思うが、全体が御伽噺であるからそれはいいとして、最後、大の共和党びいきのホッブズさんはなんと英国に移住してしまうのである。この部分を忘れていた。かく、アングロサクソンの絆はかたいわけですな2018/05/07