出版社内容情報
海水浴に行き,波を家に連れて帰った少年は,波と一緒の刺激的な生活が楽しくてたまらない.やがて,波は荒れ狂い,みなを手こずらせる….ノーベル文学賞を受賞したメキシコの作家の幻想的な短編を絵本化.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スプーン
33
ノーベル文学賞作家オクタビオ・パス原案の絵本。毒も効いていて面白いです。2021/06/12
おはなし会 芽ぶっく
11
メキシコの詩人オクタビオ・パスの短篇小説「波と暮らして」がもとになってるおはなし。初めて海に行った少年は、波に懐かれ家に一緒に帰ることに。少年の毎日を楽しいものにしてくれる波だったが、ある日怒ってしまい…。波をペットのようにしたら、お母さんの頭がおかしくなりかけるのも分かる(笑) でも少年は今度は、と考えているようです。2023/06/03
奥山 有為
7
素敵な絵本だなーと思って読んだけど、今回図書館で借りてみたら、あとがきにもどこにも書いてないから確かとは言えないけど、さりげなくどのページにも、表紙にも裏表紙にも、隠れキャラ的にもしくはハッキリと「クジラ・ねこ・ねずみ・タツノオトシゴ・犬」がいる。他にも魚、カタツムリがいるページもある。難易度すっごい高いけど、絶対にどのページにもいる!!旦那とめちゃくちゃ頑張って探した。楽しかったです。すごいなー2020/02/23
遠い日
7
ノーベル賞作家、オクタビオ・パス原作。波を連れ帰った少年の半年余りの暮らし。自由奔放。勝手気儘な波に翻弄される家族の苦悩がだんだん嵩じていくあたり、ミステリタッチで、先が読めない。エッジの立ったファンタジー。2019/08/02
ケニオミ
7
個性を持った波の話です。海水浴場で出会った波、どうしても少年と一緒に帰りたくて、波自身がパパを説得/恐喝して、ついてきてしまいます。波との生活は最初は刺激的だったけれど、次第に気分屋の波(月の重力に影響を受けるなど、設定が面白いです。)は家族から疎まれてしまいます。最後には・・・。ちょっとこれで終わっていいのと思われるエンディングでした。ノーベル文学賞を受賞したメキシコの作家の短編を絵本化したそうですが、その短編の最後はもう少し残酷でしたよ(あとがき参照)。表紙あるように、家のねこの反応がリアルでした。2013/08/17