感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶんこ
37
隣村のおばさんの家には毎年コウノトリが来るのに、リーナの村には来たことがありません。その事を作文にして発表し、小学校全体(児童6人、先生1人)で村にコウノトリを呼ぼう大作戦が始まりました。巣となるのが荷車の車輪というのに驚きです。車輪を屋根の上に据え付け、アフリカからやってくるコウノトリを迎えいれるのです。車輪を探す過程で一人暮らしのおばあさん、両足を失って村のはぐれ者となっていたヤーヌス、93歳のおじいさんたちが協力して村ぐるみの嬉し楽しの大騒動に。皆が一丸となって仲良くなっていく様子が素敵でした。2019/01/30
マッピー
13
ネットで検索しても書誌情報が見つからないくらいの古い児童書。オランダの、海岸沿いの小さい村が舞台。彼女の住むショーラの村にはコウノトリが来ません。近隣の村には来るのに、です。子どもたちは決してお行儀のいいよいこではありませんが、困っている人を見ると手助けをする。そうするとわらしべ長者のように何かいいことが起きる。それらが一つになった時、村にコウノトリが帰ってきます。たった一人の少女の作文が、村のみんなを幸せな気持ちにしたという話。ちょっと言葉遣いが古いけど、子どもと一緒に読んだら楽しいと思いました。2018/12/04
joyjoy
4
Asahi Weeklyの最新号にちょうどコウノトリの写真!(こちらは仏アルザス地方のものだけれど…) 本当に屋根の上に車輪が置かれ、その上に巣を作っている。しかも大きい!これは「わが村に!」と招きたくなるはずだ、と思いつつ読む。 子どもたちの熱心さに周りの大人たちが巻き込まれていく様子が楽しく、とくに両脚のないヤーヌスの変化には胸が熱くなった。 オランダの小さな漁村が舞台。自分のふるさとの人々や海辺の景色も思い出しながら楽しんだ。センダックの挿絵も墨絵のような雰囲気があり素敵。2021/05/24
八角屋
3
いま読むと、子どもたちもずいぶん危険なことしてたのね。ヤーヌスおだっちゃって、相当寂しかったんだな。コウノトリ、村に居つくといいね。2024/02/27
ささ
3
ディヤングは、ニューベリー賞の常連作家です。彼らしいほのぼの、ほっこりとしたフンイキで終止話は進みます。そしてストーリーは基本、広い世の中に出て大冒険! とは決してならず、ほぼ村の中で物語が展開していきます。てんやわんやという言葉がふさわしいですね。 続き https://kodomonohonnnomori.hatenablog.com/entry/2018/12/17/0308532019/02/13