出版社内容情報
フルリーナは,キツネにおそわれそうになっていたオオライチョウのひなを見つけ,飼いならそうとしますが…….アルプスのきびしく美しい自然と,そこに住む人々の素朴な生活を描きます.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヒラP@ehon.gohon
19
「アルプスのきょうだい」という児童書に入っていた物語が、絵本として再出版されたお話です。 横開きになり、絵の部分が大きくなり、訳者まで替わると、全く雰囲気が変わりました。 物語に膨らみが出たことが驚き。 「アルプスのきょうだい」では、フルリーナとウルスリの兄妹愛にポイントを感じましたが、この絵本はフルリーナの世界です。2020/04/19
ochatomo
15
スイスの絵本 ファンタジックで美しい 原題“Flurina und das wildvoglein“ 元本1952年 1974刊 カリジェの絵本6冊シリーズリーフレットに『これらの絵本には、そのどれにも、山の自然の美しさ,きびしさが、山の子どものくらし,喜び,かなしみが、いきいきとえがかれていて、読者をその世界にひきいれます。国際アンデルセン賞の画家賞をもらったとき,カリジェは「私は、自分の子ども時代のかがやきを、すべての子、とりわけ町の子どもたちに、いくらかでも伝えたいと願いました」といっています』2021/03/12
pocco@灯れ松明の火
14
図書館(読友紹介本):「ウルスリ」から「フルリーナ」。素敵な山の生活。小鳥を助けて育てるフルリーナ。小鳥は順調に成長するも、成長すると・・・>>この絵本を読んだ後は、爽やかな山風が吹き、心が澄み広がるような気持ちになります。2011/09/27
遠い日
11
『アルプスのきょうだい』の中の「フルリーナと山の鳥」と、読み比べ。訳者が異なるので、当然言い回しやことばの調子も違う。絵はこの絵本の方が大きくて美しく感じる。フルリーナが助けた山の鳥への愛情が深まれば、山の鳥としての生き方を奪うことになる矛盾。厳しいアルプスの自然に生きる一家だからこその、フルリーナへの助言は的確だ。鳥を失ったフルリーナを慰め、心の隙間を埋めるかのような水晶の発見は、忘れがたいひと夏の思い出をより深く印象づけるかのようなできごと。2014/04/06
おはなし会 芽ぶっく
10
『ウルスリのすず』 https://bookmeter.com/books/403986 のシリーズ。妹フルリーナのおはなし。2021/06/30