出版社内容情報
スピノザの方法を提示し、「私(=スピノザ)の哲学」への導入を目論む『知性改善論』、統治権を群集の力能によって定義し、暴政に陥らない国家体制を構想する『政治論』、聖書の文法ではなく言語としてのヘブライ語文法を記述することを目指した『ヘブライ語文法綱要』を収録。『ヘブライ語文法綱要』は本邦初訳である。
内容説明
スピノザの方法を提示する『知性改善論』、国家構想を論じた『政治論』に加え、本邦初訳の『ヘブライ語文法綱要』を収録。
目次
知性改善論
政治論
ヘブライ語文法綱要
著者等紹介
上野修[ウエノオサム]
1951年生。大阪大学名誉教授
鈴木泉[スズキイズミ]
1963年生。東京大学大学院人文社会系研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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KJ
3
知性改善論と政治論だけ通読/明晰な真理のために知性の定義が、そのために知性の特性の枚挙と検討が必要、そこで絶筆になる知性改善論。真なる認識の試金石が「様式」や「秩序」というのは主観性を拭えなさそうな一方、知性も神の様態という前提を汲み取るとまさに秩序立った説明にも感じられる/政治論では基礎さえできれば統治形態に拘りがないようなのが驚き。理性と欲望を基盤に徹底的なまでに有害な私欲を排除する構想がとても面白い。静的すぎと思う一方、今も昔も動的すぎるのか?数千単位の議席は突飛と思いきや実際にあったこととは、、2025/02/01