• ポイントキャンペーン

フロイト全集〈2〉1895年―ヒステリー研究

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ A5判/ページ数 456p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784000926621
  • NDC分類 146.1
  • Cコード C3311

目次

ヒステリー諸現象の心的機制について―暫定報告(ブロイアー、フロイト)
観察1 アンナ・O嬢(ブロイアー)
病歴A エミー・フォン・N夫人(フロイト)
病歴B ミス・ルーシー・R(フロイト)
病歴C カタリーナ(フロイト)
病歴D エリーザベト・フォン・R嬢(フロイト)
理論的部分(ブロイアー)
ヒステリーの精神療法のために(フロイト)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

またの名

8
「○○谷の名前をあなたは思い出せなくなります…」と不要な催眠暗示を患者にかけて悪戯してみましたとか、患者に厳しく批判された等のミスをやたら惜しげなく記すフロイト。失敗からこそ何故そうなったかの理由を学ぼうとする姿勢と共同研究者ブロイアーの協力により発見されたトラウマは、非常に説明困難なメカニズムで動いていた。自我の意識とは相容れない表象が他の表象から切り離され抑圧されることで異質な結晶となり、さらなる結晶化の連鎖を引き起こす病において、因果関係は単線的にはならずに重層決定されていると著者二人は結論付ける。2016/11/03

Z

4
良書。初期の著作であり、ヒステリーの規制が比較的わかりやすく記述されているうえに、なによりブロイアーの記述が優れている。フロイトは知覚装置と記憶装置の分離の必要性は後年も維持して様々な箇所で説いているが、それが何故かは書いていない。その分離の必要性とその理由をブロイアーがこの書で書いているうえに、神経の仕組み等の解説もうまく、読んでてフロイトより明晰性に優れている気がした 2022/11/28

PukaPuka

3
ヒステリー症状をフロイトがなるべく細かく解明しようとするのは、失語症の各タイプの病因を探る仕事の続きとして理解できる。症例には性的虐待を受けたものも含まれるが、現代精神医学でPTSDを分離抽出している意味は何か?「カタルシス精神療法は…精神療法的手術」とあるが、PEと何が違う?PTSDでは時系列的な記憶の再配置が大事だ。ヒステリーでは外傷は想起されず転換されているから、自己の歴史に組み込まれず、カタルシスで繋がる。PTSDかヒステリーかは外傷体験の意識への参入度合の違い?また考えます。2016/02/13

Mylène

1
七ヶ月ほどかけて読んだ。後期まで続くエネルギーの「量」という発想、フロイトとブロイアーの差異。また読み直す。今は「快原理の彼岸」を読んでいる。2023/06/29

Masakazu Shimamura

1
当時、難攻不落とされた『ヒステリー』に勇猛果敢に先輩医師ブロイラーと挑む『ヒステリー研究』。催眠療法から始まり、おゃべり療法、カタルシス法、そして自由連想へと患者たちがフロイトを導く。催眠療法を手放した一つの理由として、「他のみんなより、催眠がうまくかからないんだ」という告白にはちょっとほっこりする。一方、フロイトが患者たちに向かう姿勢には強い熱意と気迫が文面からも滲み出、精神分析の萌芽が私たちに日々の臨床をインスパイヤ―する。2018/07/04

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/586721
  • ご注意事項