出版社内容情報
世界の成り立ちを,多彩なシンボルと破天荒なイメージで語ろうとするグノーシスの神話群,その特異な神観念・人間観・救済観の本質とは何か.「異端」の宗教思想に映し出される,正統の正統たる所以を問う.
内容説明
「原始キリスト教」「グノーシス主義」など、主要なテーマを柱として諸論集を再編し、半生をかけた達成を一望する。単行本未収録の説教・講演・エッセイを多数収める。
目次
1 グノーシス主義とは何か(グノーシス主義の本質と起源について;反異端論者の「グノーシス」観―エイレナイオスの場合を中心として;エイレナイオスとグノーシス主義―その教育思想をめぐって ほか)
2 グノーシスの神話(「魔術師」シモンとその伝承について;バルベロ・グノーシス派とオフィス派について;ヴァレンティノスの教説 ほか)
3 グノーシス主義の救済者像(『アダムの黙示録』におけるフォーステール;『ヨハネのアポクリュフォン』におけるソフィア・キリスト論;『ピリポによる福音書』におけるイエス・キリスト ほか)