出版社内容情報
「世をあげし思想の中にまもり来て今こそ戦争を憎む心よ」-敗戦直後の混迷期,戦後派歌人の旗手として鮮烈な登場をとげた近藤芳美.現実社会に対する鋭い眼差しと,清新な抒情性をかねそなえたその歌は,歌壇内に止まらず大きな影響を与えてきた.今なお第一線で活躍する著者の,全短歌作品と評論・随筆の代表作を編む.
目次
遠く夏めぐりて(駱駝;戯画;幻影 ほか)
アカンサス月光(暁闇;棕櫚の葉;芥子のかげ ほか)
樹々のしぐれ(イスタンブール晩秋;エフェソス;エーゲ海周航 ほか)
聖夜の列(今の平和を;幻想;ことば告げて ほか)