出版社内容情報
「科学者の随筆家」として親しまれ,夏目漱石にも称賛された文才と科学者の視線を兼ね備えた独自の文章で,多くの読者に支持されている寺田寅彦.旧全集を全面的に見直し,随筆をテーマ別に再編集して各巻に解説を付し,さらにローマ字を和文表記にし,新字体新かな表記を採用するなど,より親しみやすい新全集を刊行します.
目次
1(物理学の応用について;方則について;知と疑い;物質とエネルギー;科学上における権威の価値と弊害;自然現象の予報;時の観念とエントロピー並びにプロパビリティ;物理学と感覚;物理学実験の教授について;研究的態度の養成 ほか)
2(科学者と芸術家;文学の中の科学的要素;漫画と科学;科学と文学;西鶴と科学)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kaorie
8
やっと読み終わった、長かった。いくら愛する寺田さんの書いた物とはいえ、学生時代の宿敵だった科学は今もなお私の宿敵なのである。終盤、科学と文学の関連について書かれていたのは非常に興味深く、特に井原西鶴の論評(?)はユニークで、読んでみたくなった。しかししんどかった・・・2013/09/02
黒豆
5
1913年〜1935年のエッセイ集、アインシュタインや湯川秀樹の研究と同時進行の古い時代ではあるが、わかりやすく共感する内容。アインシュタインに関する記述例=数式はアインシュタインの考えを進めるために使われた必要な道具であった。仕事の中核真髄は、この道具を必要とするような羽目に陥るような思考の道筋を探り当てた事、それからどうしてもこの道具を必要とする事を看破した事である。2016/02/05
いちはじめ
1
この巻に収録の「ルクレチウスと科学」に「ルクレチウスの書によってわれわれが学ぶべきものは、その中の具体的事象の知識でもなくまたその論理でもなく、ただその中に貫流する科学的精神である」と書いているが、ルクレチウスを寺田寅彦と変えても通用するのではないか2010/02/27
V
0
一節2017/04/04
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