出版社内容情報
明治,大正,昭和の三代にわたり,幾多の名作を残した日本文学を代表する文豪永井荷風.『あめりか物語』『●東綺譚』『断腸亭日乗』など多くの作品は,今なお多くの読者を魅了してやまない.生誕百三十年・没後五十年を迎えて,その醇乎なる文学は,ますます珠玉の光輝を放
目次
断腸亭日乗六
『断腸亭日乗』索引
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
newhavana
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断腸亭日常の最終巻。前期の執筆意欲満々の時期に比較して、はたしてやる気があるのか、ただ継続のみに意味を見出しているのか、と強く疑問もわいてしまう内容。最終ページに近づくほど、記述は一日一行がひたすら繰り返されてゆく。体力・気力の減衰がダイレクトに文章に反映され、遂にその日を迎えることになる。これから自身の老いを自覚せざるを得ない私としても、身につまされる痛々しさがページから湧いてくる悲しみと慟哭の書。某日荷風は汽車をどのように乗り継いだのか、何を思ったのか私の町を訪れ駅前で一服して帰っていたのだった。2024/06/18
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