出版社内容情報
世界史的な広い視野から,その研究対象は中国史の全時代,あらゆる分野にわたるほか,西アジア,日本古代にまで及ぶ.アジア史を体系的に捉えなおし,世界史的発展のなかに位置づけた宮崎史学70年の全業績を集大成.
内容説明
昭和四十四年四月、著者は岩波書店の市民講座に出講して「論語の新しい読み方」という題の話をし、その筆記が『図書』に掲載された。その際、内容を拡充して一冊の本に纏める約束をしたのだが、実は当時はまだ論語の中にどうしても読めない箇所が残っていた。そこで暇あるごとに原文と睨めくらをしている間に少しずつ意味が分かるようになった。これは著者にとって甚だ楽しい作業であった。一条の解を得るごとに、誇張して言えば、手の舞い足の踏むところを知らず、という喜びを味うことができた。そして論語の全般に亘って大体読み解く自信がついたのである。
目次
第1部 歴史篇(経書とは何か;論語の成立;訓詁学と論語 ほか)
第2部 考証篇(論語本文についての疑問;訓詁についての疑問)
第3部 訳解篇(学而第一(1~16)
為政第二(17~40)
里仁第四(67~92) ほか)