出版社内容情報
日本近代文学史のなかで浮沈を繰り返すさまざまな文学流派をよそに,幸田露伴は,明治・大正・昭和の三代にわたり数多くの傑作を遺した.変幻自在の小説,雄渾な歴史小説,史伝など160余篇から31篇を精選した.〈1992年6月/一括復刊〉
内容説明
明治22年、弱冠23歳にして露伴は美妙編集の『都の花』に「露団々」を連載し人生即文学への途を開いた。自らの運命とたたかう男の流離の物語である初期長篇「いさなとり」をあわせ収める。この2作には、露伴の理想主義、人間観、運命観がはやくも色濃く漂っている。