出版社内容情報
黒澤明は日本が誇る映画芸術家である.その強靭なヒューマニズムに貫かれたシナリオには,人々の熱血をたぎらせた映画創造の秘密がひそんでいる.ここに全監督作品のシナリオと数々の傑作シナリオを集め,黒澤映画の核心を探究する.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こうすけ
26
素晴らしき日曜日、酔いどれ天使、野良犬などのシナリオが目当てで読んだが、活字になっている分、作り手のねらいなどがより分かりやすく、映画を見るのとはまた違う楽しさがありとても面白かった。1946年の時点で「最近の日本映画はダメだ」といっている黒澤のエッセイも良い。シナリオの面白さに気付かされる一方、完成された映画の良さも実感できる。素晴らしき日曜日では、シナリオよりも映画のラストの方が、再び困難な日常に戻っていく感じが出ていて良い。野良犬も、映画のオープニングの方がずっと直接的で優れている。2021/01/17
MNK2
0
野良犬・酔いどれ天使などの脚本集。面白い。